キス競技用クーラーの製作
前回のキス数釣り用クーラーの製作では、小場所をどんどん移動したり、長い浜を転々と

フットワーク良く歩いて釣る為に、小さくて軽いミニクーラーを作成しましたが、今回は大会を初め、

キスの数を効率よく釣る為に、機能性を重視し、軽さ、容量、装備品をバランス良くまとめた

クーラーを作ってみる事にしました。

キスの数を釣る為の使い勝手を追求し、仕掛けの準備から納竿まで、どんな作業でも手数が

少なく出来るよう、装備品を装着し、迷ったり、ごそごそと道具を探したりしなくても良いように

各種の小物を配置する、例えば縦長で底の深いサイドボックスなどに適当に小物や仕掛けを

入れたりすると、底部に入れてある物を取り出すのにいちいち上のほうに入れてある物を

掻き分けて取り出さねばなりません。そんなムダな作業を省き、スムーズに釣り場で

仕掛け交換やトラブルの解決が早く出来る様にと

作業頻度に応じた配置など、試行錯誤しながら、

今回のクーラーは作りました。 また、釣り場で装備が脱落したり、外れたりしないように

取り付けに注意を払うと共に、簡単に外せるようにする事で丸洗いなど、メンテナンス性も

大切です。

先ずクーラー本体ですが、基本として5時間程度の試合でも殆どのトラブルに対応出来るだけの

物を揃える必要があります。 この5時間で仮に150匹程度釣れたとしても十分対応出来る容量、

仕掛けの数、エサの量など、且つ軽さと大きさのバランスとしては大体6〜10リットル程度の大きさが

必要ですし、軽くて扱いやすいサイズとなるようです。 そこで、先日の但馬豊岡サーフさんの

大会で頂いた8リットルのクーラーを利用して作ってみる事にしました。

このクーラーはダイワのGXU-80ですが、分解して見た所、断熱材は発泡ウレタンが隅々まで

充填してあり、小型クーラーには珍しく高保温性を追求した商品です。 また、ウレタンを使用

しているので、ネジを使用しても保温性に影響せず、側面は平面が多く、装備品の装着が容易で

自由度が高い、更に魚投入口、1000円分程度のイシゴカイなら余裕で入れられる内蓋のエサ入れ、

など、キス改造に向いています。なぜこのクーラーに投げ用の装備を施した投げ専クーラーを

作らないのかと思える程ですが、たまたまとは言え、おあつらえ向きのクーラーを頂いたと喜びつつ、

但馬豊岡サーフさんに感謝・・・・・(^o^)丿

さてっいよいよ「料理」に取り掛かりますが、一つだけ欠点が・・・去年からこのクーラーを使っている

上ちゃんが、「魚投入口の蓋がパタパタとすぐに閉まってしまい、キスを入れようとする度にいちいち

開けないと・・・」とぼやいていました。 シマノのクーラーのようにバネの力で開いたままになってくれる

ほうが使い勝手が良いらしく、先ずはこの欠点を克服してから、本工事に取り掛かる事にしました。

ちょっと工夫でご紹介していますが、この蓋の軸部分にバネを装着しました。

この改造により、先ずは欠点をクリア、(~_~;)

後ろから強い風が吹いたり、クーラーを前傾させて

置いても、パタパタ現象は皆無となり、

開ける時はロックを外すだけで後はバネの力で

開いてくれるようになりました。

閉める時も軽く押える程度で閉められるように

バネの強さを調整し、

いよいよ本体への装備品装着に

取り掛かる事になりました。

先ず装備品一覧ですが、

品名 メーカー、品番など 数量 備考
エサ箱 シマノ、小出しエサ箱 CX-001S 釣り始めたらサンドポールに装着
石粉も小袋に入れて内蔵
天秤 海草天秤、熊本天秤など 5本 天秤ホルダーに予備4本、前面の筒に一本装着
天秤ホルダー 明宝化学、ワームボックス 1個 天秤を4本入れられます。
仕掛け巻き オーナーの仕掛け巻き 15巻 一つの仕掛け巻きに仕掛けを4本
合計60セットを装着
仕掛け巻き入れ ダイワスピナーベイトワレット
ワイドタイプ
1個 内部に仕掛け巻きを入れるチャック付き
ビニール袋が20枚入っていますが
オーナーの仕掛け巻きは15個を入れると
一杯になります。
替えスプール 夢屋、エアロ用スプール
ウインズ、ホワイトスプール
各1個 道糸は0.6号(夢屋)、0.8号(ホワイト)
と力糸1〜6号をを巻いています。
力糸 サンライン、PEテーパー力糸 2巻き 1〜6号のPEテーパー力糸です。3本継ぎ
の物を2巻き、合計6本。
スイベル 富士工業、 パワースイベル 10個 ローライダーガイド対応品ですね。
スナズリ ホンテロン5号ハリスト付き 10本 モトスとの結合を容易にするため、
ハリストを結んでいます。
スプールバッグ ダイワ、スプールケース(L) 1個 大口径の夢屋スプールに丁度良い大きさで
力糸や小物も入れられます。
メゴチ鋏 メーカー不明 1本 余り大きくない物。
メゴチ鋏と
使用後の天秤
を入れる筒
メーカー不明
渓流竿の樹脂ケースを
切断した物。
1本 これに手拭タオルを引っ掛ける為に
ピタツキハンガーをネジ留めしてます。
カウンター メーカー不明 1個 4桁のカウンターでステンレス製
ゴミ入れ 旭化成、台所用のステンレス
メッシュの箸立て
1個 使用後の仕掛けやゴミを入れます。
メッシュなので砂が付いた仕掛けを入れても
砂がこぼれて溜まりません。
竿立て シマノ、ロッドスタンド 1本 下端だけで固定するとガタ付きが出るので
上下で2点留めしてます。
竿立て
ホルダー
ダイワのロッドスタンドの取付金具 2個 ダイワのロッドスタンドの金具部分だけを
2個使用してネジ留めしています。
ハサミ シマノ、パワーカッター 1本 PEがテンションをかけなくてもスパッと
切れます。
ベルト メーカー不明 1本 両端にフックの付いたカバン用のベルトを
クーラー上部のステンレス環に取り付け、
ベルトへの砂の付着とクーラーの蓋で
挟み込むトラブルを防いでいます。
中箱 メーカー不明 1個 クーラーの内寸に合ったサイズの箱を
用意して、ここに釣れたキスを入れます。
容量は約4リットル

と以上の装備品を装着する事にしましたが、これだけ有れば、かなり長時間キス釣りを楽しめますし、

大会などでトラブルが発生しても、すくに補充、戦線復帰出来ると思います。

さてっ装備品の取り付け位置ですが、触る頻度の多いエサ箱はもちろん、手拭タオル、

カウンター、メゴチ鋏などは前面に・・・・・・これは当然ですねぇ・・。

中央にエサ箱、右にカウンター、左にメゴチ鋏と使用前後の天秤を入れる筒を配置しました。

装備品の補充以外、通常のエサ付け、キスを外す、カウンターを押す、などは前面だけで行えるように

しました。

そして右側面の前側半分には次に手を伸ばす事が多いと思われる仕掛け入れを配置・・・

スピナーベイトワレットをベルトホルダーを介してマジックベルトで装着。この中に60セット、

15巻の仕掛けを入れ、ワレットを開くだけで本のページをめくる容量で仕掛けを見分けられ、

さっと仕掛けを取り出せるようにしています。

そしてその奥側にはゴミ箱を装着。使用後の仕掛けは丸めてこの中に入れます。

このゴミ箱は天秤ホルダーの蓋にぴたつきハンガーを介して引っ掛けて装着。

下部にゴム足を利用してガタ付きと外れ防止をしています。

そしてクーラーに天秤ホルダーを2本のステンレスネジで装着。この部分は天秤の重さがかかるので

両面テープでの貼り付け装着は強度不足で落下の原因となります。

次にクーラー左側面ですが、こちらはロッドスタンドと高切れなど重症トラブル対応セクション?。


ロッドスタンドはガタ付きを抑える為に上下の2点留めとして、しっかりと取り付け、

その横にはスプールバッグを引っ掛ける為のエサ箱を取り付ける時に使うホルダーを

ネジ留めし、最奥部にバワーカッターをフックでぶらさげています。

中央上部にはベルトのフックを通すステンレスの環付き金具をネジ留めし、

ベルトをクーラー下部に回さない事で砂がベルトに付着する事と、蓋へのベルトの挟み込みを

防止してます。

スプールバッグには替えスプールと力糸、パワースイベル、砂づりなどを収納しています。

上手く収納すれば、「パッチン」トラブルやスプール交換に関連した各部材を

コンパクト且つ取り出しやすく、収納できます。


内部には魚投入口の直下にキスが入る内容器を入れ、これを使う事で帰宅後にキスの取り出しを

容易にし、クーラー内部が汚れる事を防げます。 

写真のように、飲料水?も350ミリリットル缶が

余裕で2本・・・寝かせて入れれば3本は入り、炎天下でも耐えられマス・・・

誰かなっ「また酔釣の元が入っている」と目ざとく見付けて笑っておられるのは・・(~_~;)

内蓋には遮光フタの付いたエサ箱と小物の収納スペースが有り、石粉を入れた程度で

何も手を加えていませんが夏までには裏側に断熱材でも張って、

「ちめたーく美味しいのん・・が頂けるように・・・」いやいや保温性能の向上でもと考えています。

最後に、お決まりのステッカーで飾り付け・・・・と思ったら娘たちに

「私らに貼らせてぇぇ・・」と言われ、好きなようにべたべたと貼られて・・・・(^_^;)

一応の完成となりました・・・。

ちなみにキス容量4リットル、天秤など装備品フル装備時の乾燥重量(飲み物除く)

約4キロとなり、大きさ、重量、内容積、装備品の量などまずまずバランスが取れたものと

なってくれました。汎用性も高く、大会だけで無く、プライベートの釣りでも活躍してくれそう・・

これとミニクーラーを季節や釣り方に応じて使い分け、今後はキス釣りを楽しみたいと思って

いますし、スプールバッグや仕掛け入れを共用する事で、ムダも省けました。(^o^)丿

試運転は未だですが、これを海に持ち出して、不具合点があれば、前回同様に改良して

完成度を高めようと思っております。(^_^;)


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