前作の投げキューブの製作では、8〜11リットルのクーラーに装着した場合にバランスが取れるようにした上で、

十分な容量を確保し、収納物も整理しつつ可能な限り詰め込みました。その後、メールで

「7リットル以下の小さいクーラー用にもう小さくて軽いサイドボックスを考えているのですが、何か良いボックスが出来ませんか?」と

ご質問やご意見を沢山頂きましたので、今回は投げキューブの3分の2程度の大きさのミニ投げキューブを製作しました。

ミニ投げキューブは特に軽さを重視する事にし、

ボックス自体は100均ショップで容易に入手出来るCD/DVDケースで作る事にしました。

内容物は3時間程度の大会を想定し、投げキューブよりも少ないものの、重さは半分を目標とし、

6リットル以下のクーラーに装着して軽快に浜を歩き回れる仕様としました。

今回のボックスでは小さいので天秤が収納出来ませんでしたが、天秤はクーラーの天秤ホルダーに収納するのを前提として

作っています。

素材となったCD/DVDケース。
100円でケース入りのDVDが
10枚収納出来ます。
今回もクーラーとの結合はステンレスの

しっかりとした蝶番を使います。

このままでは使えませんので、「引っ掛け金具」に変身

させる為、先ずは蝶番の改造デス。(^^)

今日も愛犬が欲しそうに見つめておりますが、

取られないように注意しつつ作業を進めます。(~o~)
蝶番の軸は頭をつぶして抜けないように

固定してありますが、

この頭をサンダーで削り落とします。

サンダーの爆音で愛犬が犬小屋に逃げ込み、

取られる心配が無くなったら

蝶番の分解に取り掛かります。(^^)

片方の頭が削れたら軸を抜き取り、

私が指でつまんでいる部分をひっくり返して

軸を元のように挿し込みます。
すると、このような引っ掛け金具に改造出来ます。

愛犬がまた犬小屋から戻って来て

欲しそうにしていますが、


削り落とした軸の頭をステンレスハンダで補修し

ヤスリがけして仕上げます。

このヒックリ返した部分の幅が

丁度クーラーのベルト穴の
幅とピッタリなのと、

長いので、シッカリとクーラーに
固定出来ます。
力糸ホルダーはケースの小型化に合わせて

軸が短くて蝶ナットも小さいものを作成しました。

これは力糸のボビンが1巻しか装着出来ませんが、

軽量化の為にこれも3分の2程度の大きさのものを

作りました。
スプールを装着する金具も

今回は薄くて穴が空いた軽い

ステンレスバーを購入しました。

薄いので簡単に曲げられ、

ステンレスの小ネジでボックスの蓋に固定します。

先端には5ミリ径のボルトとナットで

スプールを保持する軸を取り付けます。
反対側には先程の力糸ホルダーを

蝶番にネジ留めしてから

ボックス蓋に小ネジで固定します。
スプールと力糸が取り付いた様子。(^^)

今回は替えスプールは一個しか収まりませんが、

3時間程度の釣りで2個以上も交換する機会は

少ないですし、無理すれば2個を蓋に装着出来ますが、

下部の容積を圧迫するので一個のみとしました。

前作同様、力糸の巻き替え時は力糸ホルダーを

横方向に展開してから巻替えを行います。
余った部分には穴開きステンレスバーを丸く曲げて

スプレーホルダーを取り付けました。
そのホルダーにPE用のコーティングスプレーを装着し、

その上部の隙間には砂づり糸をハリストに結び、

仕掛け巻きに巻いたものを挟み込みました。

これで上蓋部分はほぼ一杯となり、次は下部に

仕掛けなどを収めてゆきます。
ボックス下部にはいろんな小物を入れますが、

仕掛け巻きがカダ付かないように薄いアクリル板を

カットして仕切りました。

仕掛け巻きは13巻入りました。

その横には石粉入れのケースと

丸めたパワーフィンガー、

スイベルやガン玉オモリを入れた小箱を詰め込み、

手前には力糸が2巻収まります。

右写真は側面から見た所ですが、ボックスに対して

スプールが大きいので、収納物の配置には

一寸苦労しましたが、ほぼピッチリと収まりました。(^^)

小さなボックスに今回も隙間無く詰め込みましたが、

収納物が積み重なる事が無い様にした為、

容易に出し入れ出来ます。
左側面はクーラーとの結合面となり、

先程改造した蝶番をネジ止めし、

下部にはガタ付きを抑える為に

ウレタン製のクッションパッドをステンレスボルトで

固定します。
仕掛けは何処にどんな種類を入れているかがすぐに

判るように、インデックスシートを今回も作成し

貼り付けています。

オーナーの仕掛け巻き12巻と横山さんに頂いた

「するする君」を収納。

1巻のオーナー製仕掛巻きに仕掛けを

4本巻いていますので、合計48本。

するする君には当日の大会で

メインで使うと思われる仕掛けを

5セット程度巻く予定なので


合計53本の仕掛けを収納。3時間程度の大会では

十分な量だと思います。
今回のは6リットル以下の

クーラー用に設計しましたが、

8リットルクーラーしか無いので、取り敢えず

GXU−80に装着。(^^)

8リットルクーラーに対しては小さくて

バランス的にいまいちですが、

投げキューブに比べると視覚的にもとても軽くて

この組み合わせも使えそうです。(~o~)
上面から見たところ。

今回はメゴチ鋏や使用後の天秤などを収める

ポケットも無く、簡素なものですが、

6リットル以下のクーラーに

真空バネルを採用したクーラーは無いですし、

ポケットはクーラー側に装備するなど、

今後検討したいと思います。
投げキューブとの大きさの比較。

ほぼ3分の2程度の大きさで重さは

半分以下になりました。(^^)

上面から見た比較写真。

ミニ仕様ではケースの強度面と軽い為に

サンドポールのホルダーは取り付けられず、

タオル掛けも省いています。

最後は透明のボックスでは質感も悪いので、

塗装してお化粧します。

先ず引っ掛け金具と防振フエルトを一旦取り外します。

取っ手とバックルは青いので、これも取り外し

ボルト穴には内側からセロハンテープを貼って

目張りします。
下塗りはブルーの油性ペイントをスプレーします。

これで内側から見ると青色の塗装色となります。


下塗りは濃い塗料で塗装しておくと、

紫外線が通過しにくく、内部に納めた小物の退色や

劣化が抑えられますし、汚れも目立ち難くなります。
十分に乾燥したら、塗装ムラの所は

サンドペーパーで綺麗にし、

次に車の塗装用スーパーホワイト色を

スプレーします。

スーパーホワイト色の塗料が乾燥したら、

最後にキススペ色となるよう、

マジョーラのマッキンリー色を薄く噴霧します。

日光が当たるとほのかに紫色やピンクに

見える程度で止めるのがコツで、

うっすらと薄化粧をして塗装は完了です。
全体が十分に乾燥したら

引っ掛け金具と防振フエルトをネジ止めし、

取っ手とバックルも元どうりにします。

最後に気に入ったステッカーを

アクセントに貼り付けて完成デス。(^^)

取り敢えず完成。(^o^)丿

以下の表は投げキューブとミニ投げキューブの比較です。

投げキューブ ミニ投げキューブ
大きさ(突起物含む)ミリ 高さ190 横幅210 奥行220 高さ160 横幅150 奥行145
重さ グラム(収納物含む) 745(天秤4本収納時) 325
スプール 2個 1個
力糸(力糸ホルダーに装着したもの含む) 5巻 3巻
天秤 最大7本(通常4本)
力糸ホルダー 1基 1基
メゴチ鋏ホルダー 1基
サンドポールホルダー 1基 -
タオル賭け 1基
サイドポケット 1基
天秤ホルダー 2基
道糸 1巻
仕掛け巻き収納数 18巻 12巻+するする君
仕掛け収納数 72本 53本
PE用コーティングスプレー 1本 1本
リール用グリススプレー 1本 -
石粉入れ容器 120ml容器1個 50ml容器1個
小物入れケース 可倒式6室1個 1室2個
スイベル 約20個収納 約10個収納
ガン玉オモリ 約30個収納 約30個収納
予備蝶ナット 3個収納 1個収納

クーラーには何も装着しないでもこれ一個でキス釣り用小物の殆ど全部が収まるように作った投げキューブと比べると

ミニタイプは必要最小限の内容となり、本来の「サイドボックス」の内容となりました。

天秤やメゴチ鋏、タオル掛け、サンドポールホルダーなどが必要な場合は

クーラー側に装備する事になりますが、シンプル且つ実用的なものになりました。

何より投げキューブに比べると安価で短時間に作れます。プライベートの釣りや

5時間以上の大会では8リットルクーラーに投げキューブを合体させ、

2時間程度の大会や釣り場を転々と移動する時などは6リットル以下のクーラーに軽快なミニ投げキューブの組み合わせ

と使い分けも出来ます。