北近畿のカレイ釣り

時合い

カレイは腰で釣れ。 言い換えれば時合いが来るまでじっくり待って、いざ時合いが

訪れれば集中して釣ることです。 

他の魚と違ってカレイの時合いは短時間で、殆ど30分から長くて1時間程度で

あることが多く、この時合い以外の時間帯は例え目の前にエサが落ちてもカレイは

口を使いません。 こんな頑固者のカレイですが、一旦食い気が高まると他の外道

に負けじとエサを追います。 逆に食い気が有る時はどんなにハリスが太かろうが

余り気にせず、体の割に小さな口で大きなユムシも吸い込みます。

従ってカレイ釣りではカレイの食い気が無い時には釣り人もだらだらと待ち、

時合いはカレイの食い気に負けじとエサを海底に送り続けねばなりません。

食い気の無い時に気合十分でいくら打ち返そうとも効果が薄く、食い気の有る時に

投げ込みっぱなしではボウズを食らうのがカレイ釣りの難しい部分であり、逆に面白くて

止められず、ボウズが続いてもまたカレイを追いたくなるのだと思います。

前置きが長くなりましたが、北近畿では瀬戸内のように潮の干満による時合いは

一部の河口や水道などの釣り場を除いて殆どありません。

潮の干満の潮位差が20センチも無いような釣り場が大半で、はっきりした潮目などは

丹後半島の先端部の潮あたりの良い場所でもあまり見受けません。

従って北近畿の時合いは専ら朝と夕方のマヅメ時が中心となります。

朝は夜明け直後の薄明るい時間帯はあまり食いません。 大体7時過ぎから9時

位に時合いとなる場所が多いようです。

夕方は日没の2時間前から日没までが良く、太陽が西に落ちるとまだ明るくてもなぜか

時合いは終ります。

特定の場所では午前11時頃や午後1時頃から暫くの間食いが立つ釣り場もあり、

このような釣り場は内湾の奥などで多く宮津湾や栗田湾にこのパターンの釣り場が

多いようです。

外洋に面した釣り場では朝と夕方に時合いが集中しており、特にイシガレイの大型は

晴天の日の夕日に染まる頃の時間帯が良く、私が釣った40オーバーのイシガレイは

殆どこの時間帯でした。 また、潮は日本海沿岸で言う「本潮」と呼ばれる西から東へ

流れる時が良く、対馬海流に逆らう逆潮時はカレイに限らず魚の食いは落ちる傾向に

あります。

天候は他の地方と同様に晴天の日が良く、曇天や雨天の日にカレイの好漁は少ない

傾向にあります。

従って北近畿でカレイを狙うのに最適の条件は晴天であり、本潮が流れる

満潮の前後が重なる朝か夕方と言うことになります。

宮津湾や舞鶴湾などの湾内では潮が湾口から湾奥に差し込む流れとなる

満ち潮時に好時合いとなり、波打ち際の潮位が高くなるとアサリやゴカイ等のカレイのエサ

となる生物が活発化しカレイの食いも良くなるようです。

このような釣り場では引き潮からの潮変り時は特に集中して釣るようにします。

北近畿の釣り場では他の地方と違い、場所により時合いの時間帯は大体同じ時間に

なることが多く、同じ場所に通い続ける釣り人はその時間帯を把握し好釣果をあげて

おられます。 釣り場でそのような釣り人と出会ったならば遠慮せずに聞いてみるのも

一つの方策です。

HOME  BACK