A カレイの寄り場

「カレイは実績場を狙え」と釣り雑誌等には書いてありますが、確かにカレイが

産卵の為に乗っ込み居着く場所は大体毎年決まっているようです。

産卵に適した浅い砂地でエサが豊富な場所にカレイの魚影は濃く、それ以外の

場所では殆ど釣れないのがカレイ釣りで、他の魚より顕著な傾向にあります。

この項では北近畿におけるカレイの寄り場の条件とそれに適した釣り場を紹介します。

寄り場その@ 外洋に面した一文字波止又は防波堤の内側

丹後半島や舞鶴の大浦半島の北に面した海岸は冬になると季節風が吹き寄せ

波も5メートルを超える事が多くなる。 このような場所ではカレイは居付くことができず

漁港を守る防波堤の内側に入って来る。沖が深く、急深な海岸が特に有望で大型の

イシガレイが多い。更に漁港の中にイケスや魚の加工場などが有りエサが豊富ならば

波が穏やかになってもカレイは港内から出ずに居付く。

北近畿では夕日ケ浦漁港や中浜漁港、新井崎漁港等、舞鶴方面では野原や三浜漁港が

このパターンの釣り場です。このような漁港周辺は12月ともなれば港外は大荒れ

の日が多く、イシガレイの乗っ込みの時期に重なる為、40センチオーバーの一発狙い

が面白く、朝夕の時合いに集中して釣ります。

寄り場そのA 湾口のカケアガリ

次はマガレイの寄り場となる湾口のカケアガリですが、湾口は概して潮通しが良く、

特に大潮時などは小さな潮目も出来てエサが集まる為か比較的コンスタントに

中型のマガレイが釣れます。従って湾口周辺と言えど凹んだ潮通しの悪い場所より

岬の先端や海岸が出っ張った場所に好釣り場が多くあります。

このような場所でも流れが弱い北近畿の海岸ではオモリが流される事は殆ど有りません

が、やはり潮変りの時間帯に時合いとなる場合が多く、干潮からの満ち込みが良い

時間帯となります。 湾口の小波止やシモリ周りも好ポイントで、少しでも潮当りの良い

場所を選ぶ事が大切です。

北近畿では宮津湾の江尻や田井周辺、舞鶴の白杉、大丹生等がこのパターンの釣り場

です。特に藻場などの近くはカレイが濃くアイナメの良型も多いので「アブレ」が少ない

のが特徴です。

寄り場そのB 波が穏やかな湾奥

マコガレイは浅場のカケアガリや藻場、シモリ周りに多く、水深1メートルも無いような場所

でも釣った事があります。特に乗っ込みの時期は浅い場所に多く、年が明けて春までは

水深5メートルから10メートルまでのカケアガリがポイントとなります。

このような湾奥でも小さな川や排水路などが流れ込んでいればその近くにカレイが寄り

中型ながらマコガレイが釣れます。 しかし雪が降って冷たい雪解け水が流れ込むと

急に水温が低下しカレイの活性が無くなりますので注意して下さい。

宮津湾や舞鶴湾の奥は波が穏やかでアサリ漁場が多く、このアサリ漁場の近くも

有望です。特に漁師さんがアサリを掘った後2、3日後に行くと割れたアサリや

掘り起こされたゴカイなどを食べにカレイやアイナメが寄っています。

また、ナマコ漁の船が大きな海底を引っ掻く爪のような漁具で海底をかき混ぜた後も

絶好の狙い目で、急に時合いとなり短時間にバタバタ釣れたこともあります。

北近畿では宮津湾の獅子崎や天橋立周辺、栗田の浜、舞鶴湾ではミヨ崎周辺

がこのパターンの釣り場となります。

寄り場そのC 大きな河川の河口や水道周辺

イシガレイの中小型は汽水域も好み、河口や川の中は波が穏やかでエサも豊富な為に

良いポイントとなります。このような場所では流れが速いですが砂州や小波止などにより

流れがよれる場所にカレイが集まりやすく、時合いも潮止まりの時間帯になります。

外海が荒れるとイシガレイはどんどん穏やかな河口の中に入って来るようで、短時間に

数十匹と釣れる場合もあります。北近畿では由良川河口や久美浜の大向水道、天橋立の

文殊水道などがこのパターンの釣り場です。このような狭い水道などでは少しポイントを

外すと極端に釣果に差が出るのが特徴でバタバタ釣っている人のすぐ近くで釣っているのに

殆どボウスを経験することがあります。 カレイの寄り場を見付けるまでは広く探って

ピンポイントを見付けてください。

この河口周辺も川から雪解け水が流れ込んでいるような時には極端に食いは落ちますので

上流部での降雪に注意し釣行して下さい。

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