投げ竿専用 フィニッシィングモーター の製作記 その@
今回は以前作ったフィニッシィングモーターを改良してみる事にしました。・・・と・・言うのも

以前自分で作ったのは作りも大雑把でしたし、投げ北OLMの時に海賊寺さんから素晴らしいルアーロッド用の

モーターを頂き、大切に使わせてもらっていましたが、軽くて細いルアーロッド用としては申し分無い作りで、

投げ竿でも穂先ならばとても使い勝手が良くて何の問題もないのですが、、

太くて重い元竿や2番部分を装着するとさすがに荷が重く、

回転にムラが有ったり、簡単に倒れたりとトラブルも少々有り

今回はモーターや竿受けを頑丈にする事で投げ竿を装着してもガッチリと固定出来、

且つなめらかに回るように工夫しつつ作ってみました。

で・・今回採用したモーターは以前に自作したモーターより一回り大きなモーターを採用しました。

今回も大型エアコンの風向翼の角度を変える為のモーターを流用しましたが、前回より消費電流は大きく

AC100ボルトで1.5アンペアの電流が流れ、

60HZで1分間に3回転の高トルク同期型ギア内臓型モーターです。

安く作る為にジャンク品からの抜き取り部品ですが、この種のモーターは新品も工業用に沢山出回っており、

ネットで注文しても大体1000円〜1500円程度で入手出来ます。

先ず最初に、このモーターの回転軸から竿の保持具に動力を伝える為、5ミリ径の

ステンレスボルトをステンレスハンダで接合します。


次に、竿を掴んで固定するための保持部ですが、これは市販されておらず、今回はとても使い勝手が良く、

しっかりと竿を固定出来る海賊寺さんのモーターの保持部分を真似させてもらって作る事にしました。

材料は内径60ミリの水道管キャップで、ホームセンターでは50円程度で入手出来ます。

このキャップの中心に5ミリ径のドリルで穴を開け、

内側から5ミリ径で長さ40ミリのステンレスボルトを挿入します。また、しっかりと固定されるように

スプリングワッシャーと座金もボルトに通して裏側から6角ナットでガッチリと締め込みます。

ボルトを締めこんで固定した様子です。こちら側にもスプリングワッシャーと座金をかませてしっかりと締め込み、

ガタが出ないようにします。

そして横から4ミリ径のドリルで穴を3箇所・・お互いに60度の角度を開けて三方向から穴を開けます。

そこに5ミリ径のステンレス製蝶ボルトをねじ込みます。

この5ミリ径の蝶ボルトには4ミリ径の下穴が丁度良いサイズで、強く押し込みながら蝶ナットを回転させると

ネジ山を切削しながら蝶ボルトを挿入する事が出来ます。

次に、今回はモーターに付属の鉄板を曲げて作られているブラケットは不要なのでマイナスドライバーでこじて

取り外してしまいます。

そして5ミリボルト用のネジ山を切ったスリーブでモーターと竿保持具を固定し、ダブルナットをかませて

緩みが出ないようにしっかりと固定します。


次は作業台の製作です。

先ず土台となる板ですが、桜材の集製材で長さ600ミリ、巾100ミリ、厚みが15ミリのしっかりとした板を使いました。

その板の左端には40ミリ角のこれも桜材の角材を長さ100ミリに切断して

土台板の裏側から長さ40ミリの木ネジ4本でガッチリと固定します。


次に土台板の右端には高さ80ミリに切断した、これも縦横40ミリの角材を長さ40ミリの木ネジ4本で固定します。

前回の竿受けは海賊寺さんの場合はY字型にカットした板の又状部分にフェルトを張ってあり、

そのフェルト上で竿が滑りつつ回るようにしてありましたが、エポキシ樹脂が乾燥するまで長時間竿を回すと、

投げ竿は太くて重いので竿とフェルトとの間の摩擦が大きく、

竿の塗装膜が荒れてしまうことがありましたので、

今回は摩擦を生じないようにローラーで竿の回転を受け止め、支えるようにしました。

で・・そのローラーですが、今回は取り付け易いのと価格が安かったので

机の脚などに取り付けるキャスターを買って来ました。

最初は黒いゴムのタイヤが付いたキャスターを試してみましたが、

長時間回転させるとゴムの柔軟材のせいか、竿の塗装膜に黒いスジが付着するので、

これを止めて白い樹脂製のタイヤが付いたキャスターを使う事にしました。 

これも1個50円でホームセンターに売っていました。 

このキャスターを下写真のような間隔で木ネジを使って固定します。

一方モーター側は2本の柱の間にモータを挟む形で取り付けます。これもステンレスの木ネジで

強固に固定し、モーターの取り付けガタが出ないようにしておきます。


次に電気回路ですが、前作はスイッチとガラス管ヒューズを取り付けて回路を組みましたが、今回はスイッチと過電流時の

回路遮断を兼ね備えた小型のリレー内臓漏電ブレーカーを採用しました。 

これも電気器具から取り外した流用品ですが、

松下電工鰍ゥら市販品として出回っており、電材器具屋さんで容易に入手可能な汎用品です。

定格は100ボルトで5アンペアとなっており、万一配線がショートしたり、

過負荷でモーターが過熱してモーターコイルがショートした場合は

瞬時に回路を遮断するものです。モーターの定格電流は1.5アンペアなので、正常運転中は作動しませんが、

故障で5アンペア以上の電流が流れたり、感電など、漏電して3ミリアンペア以上の電流が回路以外に漏れると

0.1秒以内に遮断して過大電流と漏電を防止してくれる優れものです。

上写真がそのブレーカーですが、右に並んでいるスイッチボタンの内、上側がリセットスイッチで、

ブレーカーが働いてしまった時の復帰スイッチです。下側はテストスイッチとなっており、

このテストスイッチを押すとブレーカーの作動試験が出来ます。 

今回はこのブレーカーをスイッチ代わりにも使う為、モーターを回す時にはリセットスイッチを押して回路を復帰し、

停止させる時はテストスイッチを押して強制的にブレーカーを作動させて電流を遮断させます。

尚、右上の赤いLEDランプはブレーカーが作動した時に点灯するようになっており、

モーターが回転しているときは消灯、停止時には点灯します。

下は電気配線ですが、ブレーカーの電源側と表示してある端子にコンセントプラグが付いた電源コードを接続し、

負荷側にモーターを接続するだけで良く、回路的には単純そのもの・・・(~o~)

電気配線が終わったら取り敢えずモーターを回して作動確認。

しかしモーターからの回転軸が長く、竿と竿の保持具の重みが全てモーターの軸受けにかかる為、何か回転が重く、

モーターへの負担を減らす為に、ステンレスの凸型アングル金具を

下写真のようにステンレスの木ネジで強固に取り付け、

モーターの軸受けに竿と竿保持具の重みが加わらないように工夫しました。

こうする事でモーターはスムーズに回り出し、竿保持具の回転時のブレも解消しました。

最後に仕上げ・・・(~o~)。

土台板はしっかりした厚めの板としましたが、このモーターを置く場所によっては

平面の板のままではガタが出るし、滑ったりするので

クーラーに取り付けるゴム足を取り付けました。 これはダイワのクーラーオプションとして販売されている

「ふんばるマン」と言う商品ですが、ホームセンターに行くと同様のものがもっと安く

手に入りますのでこれを使っても良かったかなぁ・・。(^_^;)

 

そしてお化粧として無粋な水道管キャップにFUJIのステッカーを貼り付け・・・(^^♪

土台にはLOW RIDERのステッカーをあしらいました。(^^)

で・・いよいよ試運転。(^o^)丿 強力なモーターと重心が低くて重量がアップした土台のお陰で、とても静かに、スムーズに

竿が回転してくれました。(~o~)

竿受け部分の回転もスムーズで、摩擦による塗装の痛みの心配も無くなり、しっかりとエポキシが固まるまで

三日三晩回し続けても塗装膜には何のダメージも与えなくなり、長時間運転も安心です。(^^)
 

竿の保持具も大きめのキャップと太目の蝶ボルトで作ったので太い元竿でもしっかりと保持してくれます。

下写真では竿の2番の下部に直接蝶ボルトを締めて押し当て、保持させていますが、

このように塗装がされていない場所では大丈夫ですが、

全体が塗装をされている元竿では塗装を痛めないように竿に薄手のロッドベルトを巻いたり、ビニールテープをしっかりと巻いて、

塗装にボルトが直接触らないようにしてから蝶ボルトを締めて固定します。

そして幾度かの試運転の後、各部の寸法などを若干調整しつつようやく完成です。

今回は一週間の間、HPの更新をさぼってm(__)m夜なべして工作を楽しみました(^^)。

思いどうりに重心が低くてガッチリとした感じに仕上がりましたし、まずまずの出来かと思います。(^^♪

しかし・製作者の使用感ほどあてになるようで、ならないものはありません。

まるで恋愛中の彼が彼女の、のろけ話をしているようなもので

全くあてにならないのは判っていますので、また投げ北のメンバーや

浜で良くお会いする皆さんに使ってもらって感想などを聞きつつ改良を重ねて完成度を高められたらと思っています。

先ずはくにさわさんにキススペ巻き巻きする時に使ってもらおうかなっ?(^^)。ではまたっ。

次はその後の改良編です。