さてっいよいよADTさんのスプールに道糸を巻いて試し投げです。
で・・今回は翌日後ヶ浜に行く予定も有り、流れ藻やシモリにも多少強いので0.8号を巻きました。
「太めなPE道糸のほうが多少バックラッシュし易いだろう・・」と一寸意地悪な考えで、
道糸200メートルに、これもサンラインさんから試作品として頂いた
PE力糸を継いで巻き、いざ出陣デス(~o~)
そして北からの真正面からの強風が吹いていましたが
足場の砂が硬くて平坦な由良川河口に行き、いろいろとテストしてみました。
下写真が力糸13メートルも巻いた時の映像ですが、未だエッジには余裕が有り、1号でも対応出来そうですし、
0.6号以下なら250メートルは十分巻けます。
スプールを交換してもワッシャー調整は不要で、
純正を外してそのまま付け替えるだけで道糸はきれいに収まり、
ここでも加工精度の高さが伺えます。
そして先ず第一投。新品のPEを巻いて初投げなのでバックラッシュしないように
先ずは5色へ手加減して投げます。(~o~)
シューッと音も無く無抵抗で道糸は放出され、やはりストレートスプールよりは放出抵抗が少なくて良い感じです。
次はオモリをトップガン33号に交換し、ガンガンと投げ込んでゆきます。とても強い向かい風なのに
エッジの滑りも良く、殆ど抵抗感無しに道糸が飛び出てゆきます。
向かい風で純正のストレートでは6色半がやっとでしたが、
ADTスプールは下写真のようにスプールを一番下まで下げた状態でも適度にアームとの間隔が有り、
このままで投げてもアームへの糸叩きも少なく、
きれいに糸が放出されて7色目の糸が全部出て感激しました。(~o~)
この調子で0.4号の道糸を巻いて投げたら8色も可能と感じました。
さびき動作に移っても弱テーパーなのでスプール下端と上端との巻き糸量の差が少なく、
リニアなトレース感が得られました。金属スプールは糸を巻き取る時にコツコツッと音を発するものが
ありますが、これは巻き取りの時にも殆ど音を発せず、気持ちよくさびく事が出来ました。
只一つ注文をつけるとすると・・これは海風さんからも同様のメールを頂いたのですが、
スプールがスベスベと滑らかなせいか、投げた後でアームに糸を引っ掛ける前に、
ウッカリするとローターへの糸落ちが発生しやすく、スカート部の径を更に1ミリ程度大きくされ、
更に純正や青のような溝を設けられると
スカート部が道糸よりも張り出して糸落ちが減ると思いました。が・・これも慣れの問題ですし、
このままでも十分で、思いっきりのド遠投をぶちかましましたが、全くバックラッシュの発生は無く、
飛距離も純正よりは半色は伸び、樹脂青スプールのように投げる前のスプール位置を余り気にしなくても
良いので、実釣ではとても使い易く、得られる飛距離は樹脂青スプール同等か滑りの良さからそれ以上と
感じました。
軽さについてはとても軽快感が得られる素晴らしいもので、
一番軽い白の樹脂ストレートスプールと同等に感じますし、やはり金属製で大口径なのに55グラムと
超軽量なスプールは特に長時間の大会などでは楽ですし、投げる時にもリールが軽く感じられて良いものです。
で・・釣り場でしみじみと眺めてみると・・やはり弱テーパーはリールのデザインとのバランスも良いもので、
ダイワのリールで採用している45ミリのロングストロークでは6度程度の強テーパーでもそれなりに見えますが、
以前に使った5度のシマノ用テーパー角度のスプールでは前端が細くなってストロークも35ミリと短い為に
まるでキノコが上下しているように見え、デザイン的にも、バックラッシュを防ぐ面でもいまいちでしたので
今回のはデザイン面でも良かったのではと感じました。
色については今回も青と赤の他に更に強靭なアルマイト皮膜加工を施したチタンシルバーと渋い黒が
ラインナップされます。今日は曇天でしたので濃い青は少し暗く見えましたので、
赤もキススペホワイトにはとても映えて良さげ・・と感じました。
テクニウムMgを使用される方は3個程度はスプールを所有して釣り場に持って行かれると思いますが、
青にメインで使う0.6号の道糸を巻き、チタンシルバーにはド遠投用の0.4号・・
と色によって巻いた道糸を見分けつつ使い分けも可能ですし、
4色もの色を採用された事は多くのユーザーの嗜好に対応出来るものとして、嬉しい配慮だと思います。
今日の由良川河口は風が強くて波が高めでキスは釣れませんでしたが、明日以降は実釣でドンドン使って見て
またADTさんの福井社長さんや海風さんと意見交換しつつ、より完成度の高いものとなり、
このスプールのファンが増えると良いなぁ・・と思いつつ帰って参りました。
いよいよ量産化(^^)だぁ・・
そして海風さんと私の間で数回のメール交換の後、二人の意見を取り入れて頂きつつ、
福井社長さんが量産タイプの設計に着手され、めでたく発売の運びとなりました。
量産タイプの詳細は、試作品よりもスカート径を1ミリ大きくされ、重量は57グラムと2グラムだけ重くなりましたが、
他の部分は試作品と同等です。
試作品よりも更に表面加工が滑らかに仕上げられ、アルマイト処理もより美しく仕上がって、お送り頂きました。
テフロン処理が施してある黒とチタンシルバーはもちろん表面がスベスベしていますが、
赤と青もシリコンオイルを薄く塗布してやると更に深い色合いと艶が出て、美しく見えます。
白いリールにはどの色も似合い、特に黒と青は精悍なイメージ、チタンシルバーは精緻な感じ、
そして赤は今までに無い色ですが、攻めを意識出来るような色で、いずれも気に入ってしまいました。(^^)
一見ストレートスプールに見えますが、弱テーパーはバックラッシュ防止と遠投性能を兼ね備えたデザインで、
前端径が小さくならず、本当に良い物を作って頂いたと大変嬉しく思っています。.(~o~)
海にも行かないのにリールをテーブルの上に置き、眺めているだけで楽しい・・そんな魅力が
このADTスプールには有ります。
また、今後はもう少し外径を抑える事により、素材も小さい物から削り出せる等で、コストダウンしたタイプも
考えておられるようです。 こちらはテクニウム、チタン用と同等のストレートタイプとなるようですが、
スプールを多く携行される方には歓迎されそうですし、
遠投用に弱テーパータイプ、中、近投でも釣れる場所なら、よりトラブルが少ないストレートタイプ・・と使い分けも
出来ますし、安くなる事で、手軽にADTさんのスプールを入手出来そうで、
ますますファンが増えそう・・・(^^) ユーザーの要望に素早く応えられる姿勢は素晴らしく、
信頼出来ますなっ・・・今後ますます期待のADTさんデス。