パーライトで 虫エサイキイキ

投げ釣りでは基本的に撒きエサをしないのて゛刺しエサの鮮度が釣果を上げる上でとても大切ですが、

投げ釣りで主に使う虫エサは保存を間違えるとすぐに弱って鮮度が落ちますし、余ったり大量に頂いたりしたエサを

2〜3日後に使おうとクーラーに保存しておいても、イザ使おうとクーラーを開けたらとてもかぐわしい香りで

殆ど死滅していた・・なんて事を経験された方も居られると思います。そこで、「冷やしておけば良いだろう・・」と

冷蔵庫に保存される方も居られますが、冷蔵庫の最も冷えない野菜室でも6度〜8度程度と、

虫エサの適温である10度〜12度に対して冷え過ぎですし、その仮死状態となった虫エサを急に暖かい野外で使おうとしても

気温の変化が大きすぎてすぐに死滅してしまいます。また、冷蔵庫の中は湿度が極端に低く、乾燥していますので、

これも虫エサに取って好条件では有りません。

ここではイシゴカイなどは安くて余った場合に放流してもそんなに勿体無くありませんし、アオイソメも同様ですので、

高価で余った場合にも何とか長く鮮度を保って2〜3日後に使ってもピチピチと鮮度を保ちたい・・・

そして遠征して長時間携行しても釣り場まで鮮度落とさない事を特に要求されるチロリの長期保存法のお話です。

で・・チロリの適温ですが、以外と冷やし過ぎには弱く、12度〜15度が適温でこの範囲なら活発に動き回ります。

よって初夏や晩秋の夜間などは室温程度が適温である場合も多く、真夏以外はクーラーに

入れないほうが、冷え過ぎを防止出来、黄色くなって弱っていまう事が少なくて済みます。

また、イシゴカイやアオイソメより余計に水分を要求し、チロリの表面が常に濡れている状態でないと、

皮膚にはすぐにネトネトとした粘液が出てチロリどうしがドロドロに絡み合い、すぐに弱ってしまいます。

しかし・・そうかと言って海水を張った容器にドボッと入れたままにすると、ブクブクなどで酸素を供給しないと

いわゆる酸欠になりますし、海水の浄化を続けないと、切れたチロリの体液が海水全体に流れ出し

これまた弱る要因になります。

しかし、釣具店でチロリを購入すると、大概はバーミキュライト等、乾燥した粉にチロリをまぶした状態でパックに詰めてくれますが、

このまま携行すると、水分不足で粘液を出して絡み合い、弱りが早いものです。

そこで釣具店の親父さんが、「本当はこれが一番だと思うけど、手間なのとコストが掛かるのでやってないけど・・」と

教えてくれたのが以下の方法です。

先ずは釣りに行った時にペットボトルに海水を汲んでおき、これを一旦ペットボトルごと電子レンジで10秒・・・。

10秒では汲んだ500ミリリットル程度の海水は殆ど暖かくなりませんが、

電子レンジの電磁波はとても殺菌力が高く、これで汲んだ海水の中の細菌が完全に死滅します。

次にホームセンターの園芸コーナーで「パーライト」と言う、真珠岩を高熱で焼いて焼成して作った園芸土を買って来ます。

私の行ったホームセンターでは6リットル入りの大袋しかありませんでしたが、これでも320円・・と量の割りには安く、

こんなに有れば10年は・・と思える程入っています。(~o~)

このパーライト・・焼成土ですので、鉄分や石灰分も少なく、まるで発泡スチロールのような軽さで、

土粒の大きさは大体5ミリ程度で粒が揃っており、多孔室で水分を多量に含む事が出来る園芸土です。

また、表面は小さな穴だらけなので水はけも良く、水分を一定量、長時間含む事が出来る土です。

乾燥している時は簡単に手で揉み潰せ、粉末となって石粉にも使えます、しかし、一旦水を含むと

指先で潰そうとしてもなかなか硬くて簡単には潰せない程丈夫になる、不思議な特性が有ります。

先ずこのパーライトをタッパーなどの容器に取り、海水をパーライトがヒタヒタに浸かるまで注ぎ、

サッと染み込んだら、余分な海水を切ります。っと・・・ここでまた愛犬がっ・・・(>_<)

クーラーを出すと大好物のキスの匂いがするのか、興味津々で近寄って来たなぁ・・(-_-;) 撮影の邪魔するなヨ〜。

そしてクーラーの中に仕込んだ小出しエサ箱にきれいにパーライトを敷き詰めます。

その上に買って来たチロリ・・・これにはバーミキュライトが大量に付着しているので海水でサッと洗い流し、

丁寧にパーライトの上に乗せます。っと・・・撮影の邪魔スルナッテ・・ピントがチロリで無くてお前に合ったがなっ・・(^_^;)

同様にイシゴカイもパーライトのベッドに乗せたら・・・イシゴカイは気持ちが良いのかすぐにパーライトの下に

潜ってしまいました・・(~o~)

チロリは粘液を出し初めていましたが、海水で洗ってやると、粘液も取れ、ツルツルした感じが戻って

パーライトの上で活発に這い回り出しました。一寸黄色くなりかかった地元購入のチロリでしたが、

海水で洗った途端に赤みも戻り、元気を取り戻したようでした。

このまま冷え過ぎないようにクーラーの一番下に小型の保冷材を入れて、断熱シートで断熱したまま2日間保存して見ました。

保冷材は一日一回替える必要が有りますが、下写真のように2日後でもしっかり赤くて元気良く這い回っていました・・(~o~)

従来のようにクーラーにチロリをそのまま入れっ放しにたら

2日で犬の鼻が折れ曲がる程の悪臭が漂う状態になりましたが、

今日は違うゾ?と犬も首をかしげています。(~o~)

将来隠岐とか対馬あたりに行った場合もこの方法ならかなり鮮度を保てそうですし、

遠征してのキス釣り大会で、前日早くからチロリを買っても、海水とパーライトが有れば、

かなり安心して携行出来ると思いました。

クーラーの中は高湿度でパーライトの水分は余り乾燥しませんが、適度には蒸発して気化熱を奪い、

チロリの体温を適温に保ってくれるようです。もし乾燥気味になったらペットボトルから少しだけ海水を

補給してやれば良く、チロリを大量に携行して遠征される方は一度お試し下さい。

きっとキスの食いも良いと思いますヨ。(~o~)

もちろん、丈夫なイシゴカイやアオイソメなら一週間程度なら十分に鮮度を保てます。

この場合は3日に一度程度の割合で海水を含ませたパーライトを入れ替えてやると、

塩分濃度の変化による虫エサへの影響を防止出来ますし、

切れた虫エサの体液を吸ったパーライトを更新出来、より長持ちさせる事が出来ます。