に位置するため、外海が大荒れでもこのあたりは池のように静かな場所で

冬場の季節風が強い時の逃げ場としても良い釣り場です。　漁港はあまり大きくは

ありませんが、北側に沖に向かって伸びる５０メートル位の小波止と、南側の護岸

から沖に５０メートル伸び、直角に曲がって北に１００メートル伸びる大波止で

港を囲む形となっています。　波止と言っても波が小さい場所なので、波止の下は

空洞で砂地の海底から太い杭を立て、その上に築いた波止となっており、港内外

の海水が出入りしており、港内も水が澱んだりする事はありません。　

波止の間近にも捨石やテトラも無く、波止周りと言えど根魚のよりどころとなるような

障害物は無く、完全な砂地で根がかりは殆どありません。　一部大波止のカーブ

付近から沖１００メートルラインに漁礁があり掛かる所がある程度です。

駐車場が広く、周年荒れないため、休日には家族連れなどで結構にぎわっており

アジのサビキ釣りやチヌの紀州釣り等で楽しんでおられます。　

投げ釣りの対象魚は特別な大物が釣れたり、数が揃うことは少ないですが、

足場が良く、竿立て代りとなるような形の波止なので、のんびり五目釣りを楽しむ

のに最適な釣り場だと思います。　唯一良型が釣れるのは５月頃のマダイとチヌの

乗っ込み時期で沖の漁礁周りをマムシのエサで狙うといずれも４０センチ程度の

良型が釣れます。私も過去にチヌの４２センチとマダイの３８センチを漁礁際で

釣った事がありますが、少しでもコントロールがずれると漁礁に根がかりしてしまい

ますので注意して下さい。この漁礁より手前は平凡な変化の無い海底で夏場に

キスがぼつぼつ釣れる程度となります。キスの季節にはエソも多く、頻繁に

針がかりしたキスを追って来て食いちぎられる事が多く、釣り辛い日もあります。

正月あたりから５月中旬頃までは波止際でのマガレイ狙いが面白く、

大きくても３０センチ、大半が手の平クラスですが、

１０匹以上も数がまとまって釣れる事が多い釣り場です。

カレイはチヌ釣りやサビキ釣りで撒かれる撒き餌に寄って来ている場合が多く、

近投に徹して狙うのがコツで、遠投するほど確率は下がる傾向にあります。

小さな漁港ですが、カレイは場所によってかなりムラが有りますので、釣れるまでは

広く探り、群れを探すようにして下さい。　尚、ここも湾奥で波静かなのでウミケムシが

とても多く、５分も置き竿にすると食いつかれてしまいます。　頻繁に仕掛けを引いて

ケムシから逃れ、カレイを誘うのが好釣果のコツです。