ハイエースの投げ釣り専用車改造記
購入顛末編
私はもう12年もトヨタのグランビアと言うマイナーな不人気車を2台乗り継いで来ましたが、
2代目グランビアもそろそろ車齢が10年近くとなり、買い替え時期となりました。
グランビアはとても広くてユッタリとした乗り心地で力強いエンジンでグイグイと走ってくれ、
3列目シートより後ろの荷室もミニバンでは最大級で数多くの遠征でもクーラーや竿の他に食材やテントなどを
いつも満載して大活躍してくれましたし、購入当初は通勤にも使っており、燃料費が少なくて済むディーゼルエンジンなので
重宝していました。
ここ数年は通勤が社用車になり、グランビアは専ら釣り専用車として
休日のみの出動。釣り専用となってからもミニバン最大級のボディーを活かして遠征となるといつも私の車で出動となり、
いろんな釣り場に連れて行き、全国各地に投げ北のメンバーと共に向かいました。
そんな訳で、ちまたでは超?不人気車の車種ながら私はとても気に入っており、愛用していましたが、
購入後9年目ともなると、そろそろあちこちにガタが出てきそうですし、
エンジンにしてもタイミングベルトなどの消耗、磨耗部品などは交換時期になり、その補修費用もバカになりません。
また、最近では5人程度での遠征が殆どで、8人乗りであっても3列目の3人がけシートなんぞを使うのは年に1〜2回。
ミニバンを買った人の大半がそうであるように、3列目シートは畳んで空いたスペースを荷物室にしているか、
シートの上に荷物を山積みか・・の状態で私も3列目シートを人が座る為には殆ど使っていません。
ならば敢えて3列目シートなんぞは無いほうが良く、その分広大な荷室スペースが有る車のほうがより使い易い・・・。と考え、
お正月が悪天候で暇だったので3日にトヨタのディーラーに言ってカタログを物色。
「シートが2列で5人乗り、後部荷室が広い車は無いかいなっ」と
調べていると、折から「お正月特売セール」であり、早速セールスが近寄って来て、「お正月はオプションクーポンが8万円となります・・」と
買い替えをうながされます。 しかしそう簡単にうながされても、オプション用品がセールで8万円分タダになると言われても、
高額な買い物ですし、容易に返事は出来ません。
適当に聞き流しながら説明を聞き、「佐織さんのカーライフにピッタリなのはハイエースしかありまへんなっ」
「でも今の車より騒音などで不利ですし、走りませんよ・・元来今のハイエースは商用車として設計されていますので・・」との説明。
「でも装備は最上級のスーパーGLなら最近のミニバン並みにはなっていますが・・乗り心地は硬くて
ミニバンと言う感じと違ってクロカン4駆のに近いですわ・・」と「せっかく買い換えられるのなら」と言いつつ
セールス氏は同店で今セールス強化期間中のアルファードを強く勧めて来ます。
冷やかしで、「んなら幾らなの・・」と聞くと中級ランクのグレードでも総支払額は
400万円近い価格でした。試乗車を覗き込むと3列目シートが両側面への跳ね上げ式になっているものの、
跳ね上げて出来る荷室の幅が狭くて私が使うにはとっても邪魔そうだし、
何より跳ね上げる時に重くて一汗かきそうですぐにパス。
カタログを開いてすぐにピン!!とひらめくものがあったハイエースに興味があることを相手に伝えてセールス氏の残念そうな顔を
見ながらまた説明を聞き、ハイエースの一番小さい5人乗り、全長4.7メートル、車高2メートル、車幅1.7メートルのロング標準ボディーは
小型乗用車枠ギリギリの大きさで4ナンバー(3年目以降毎年車検)になること、
それより大きいスーパーロングのワイドボディーのワゴンは4列シートで10人乗りとなり、車のサイズは
全長5.4メートル、車高2.3メートル、車幅1.9メートルと投げ北チームで釣り用として使うには巨大デス・・・
「ワイドボティーは高速道路では中型料金でマイクロバスと同額の通行料金を支払わないといけまへん・・」と
いろいろ教えてもらい、商談は続きます。
「現行の200系ハイエースは荷物を沢山積んだり、コミューター的な使われ方をする車で
先代の100系ハイエースのように装備満載のワゴン仕様はミニバンのアルファードに移行したので現行ハイエースにはありまへん。」
その代わりにボティーの大きさやシートの数などのバリエーションを50種類以上も設定し、自由に選べるように、とても多くしており、
いろんなお客様のニーズに合う様にしております」との事。
「要するに現行ハイエースはいわゆる営業車であり、いろんな職種に対応出来るように3人乗りから15人乗りの仕様まで有り、
小荷物の運搬から多人数乗りタクシー、果ては救急車にも対応出来る自由度の高い車ですが・・佐織さんが言われる使い方なら
最もミニバンに近い内外装でワゴン的であり、あまり大きく無いスーパーGLグレードがお勧めです。」と説明されて買い替えを
うながされます。「まぁ・・今日はハンコも持って来て無いしねぇ・・」と取り敢えず逃げようとすると・・、
「今乗っておられるグランビアを査定させて下さい」と言われ、20分ばかり待たされてなかなか帰してくれません。
そして査定場所からセールス氏が帰ってきて開口一番「佐織さん・・いい値段が出そうです、売って下さい」と思わぬ返事。
私は「8年半乗ってもう7万キロを超えた車に査定額は期待出来ないしなぁ・・」と思っていましたが、セールス氏が
「査定額は90万円デス、年式の割りに高く売れそうですので・・」と言われてビックリ。(゜o゜)
「殆ど値段が付かないと思っていた車に90万円ってこのセールス何か間違っているのと違うの?」と思いつつ聞き返しましたが
「4WDですし最近人気の力強いディーゼルエンジン搭載車なのではまだまだ高く売れます」との事で、あの不人気車が
90万円とは驚きました。 「でっ値引きは・・」とある程度リサーチしておいた予想値引き限界額を思い浮かべながら聞くと・・
「今日ハンコをもらえるなら支店長と相談ですが、27万円引きますがこれが限界かと・・」と
最初から限界額と思っていた価格を伝えられます。
朝からディーラーに行って、もうお昼前で腹が空いたし、元来ねちねちと値引き交渉する性質ではないので、
「一発勝負!!お正月でドンッとやりますので買ってチョーダイ」的なやりとりは好感が持てましたし、
「それに明後日までの商談成立ならオプションクーポンが8万円・・」とやられて心がグラリッ。
「でもハンコ無いよ・・」と言ったら「拇印で結構です」と言われつつ最終見積もりをもらい、
目標としていた200万円の買い替え費用をかなり下回る事が判ったので、忙しい身でもあり、ウダウダ商談している時間も無し、
「じゃ買うわ、でもおまけにモデリスタのフロントスポイラー付けてくれるかな・・」とやったら「きびしいなぁ・・支店長〜っ」と一旦
支店長とセールス氏でやりあっていましたが、数分後に支店長と共に出て来て、「今拇印を押してくれまんなっ」と念押しされ、
「付けてくれたらねっ」と言ったら、「では早速発注書にサインを・・」と後はトントン拍子に商談は進み、「午後から実印を
書類に押して下さいね・・」と言われつつ商談成立の鐘を持った女の子3人に取り囲まれて回りでやかましくカランコロンッと鳴してもらい、
周囲のお客さんから笑われながら購入決定。 折からお正月商談会の景品抽選会が行われており、
ハズレ商品であるトイレットペーパーを抽選もしないのに「これどうぞ・・」と2箱も山盛りにもらって
苦笑しているワテがそこに居ましたぁ・・。
何だか乗せられているような商談でしたが、金額も納得価格でしたし、思わぬおまけも付けてくれたし、そこそこの買い替え交渉で
結局半日足らずで車選びから商談までが終わってしまいました。
しかし・店から帰る直前になってセールス氏から「ハイエースは今大人気で納車には相当なお時間を頂きます、
今のところは2月末の納車予定ですが・・」と言われてプチ意気消沈。
聞くといろんなボディーサイズやエンジン形式、シート数のバリエーションが多くて作るのに手間がかかり、
酷い場合は6ヶ月待ちも有るとか・・・。「2ヶ月で納車出来たら良い方だと思いますのでなにとどお待ちを・・」と
おじぎされつつディーラーを後にしました。
それから待つ事2ヶ月・・2月末に成っても何の連絡も無く、3月も半ばになってようやく車庫証明を取りに何処かのおばさんが来て
愛犬のケンタロウと庭で遊んでいるのを見て「そろそろかなっ」と思っていたら「3月17日に納車します・・」とようやく連絡が入りました。
ようやく納車日。納車と言っても余りにも値段を叩いたのが災いしたのか「取りに来られますか・・」と言われて「なら行きます」返事し、
注文書を見直すと・・「納車費用カット」となっており、スポイラー代金を少しでも浮かせようとしたのかな・・。
「まあ、家から近いから良いか・・」と朝5時に起き出して愛用していたグランビアを綺麗に掃除し、洗車もしてやって最後のお別れの準備。
掃除の最中に干からびたイシゴカイや何とゴキブリの死体が2匹も出て来たのには笑ったけど、車内に残りエサを放置したり
食事をしてこぼしたりすると変な虫が侵入しますなぁ・・
「今度この車は北海道に送ると言ってたけど買う人はどんな人だろ〜っ、セールスに再査定〜って言われると大変だし黙っておこう・・」と
苦笑しつつ大掃除を済ませ、オーディオやナビなど電装品や全ての後付けパーツを取り外して
なるべくノーマル状態に戻してしていたらお昼前になり、いざ納車に出発。
走り出すと車が別物のように軽い・・・いかに大量の荷物をグランビアに積んでいたかこんな時になってようやく実感。
「今度の車には要らない物は積まないようにこまめに積み下ろししよう・・」と出来そうもない事を思いつつすぐにディーラーに到着。
またカランコロンと鐘を鳴らしてもらい、笑顔で取り扱いの説明を聞き、新車に初対面。オデコが出っ張ったフロントを見て
「げっコブダイみたいな顔してるなぁ・・」と
また今度の車もグランビア同様に不細工な顔の車を買ってしまう事となってしまいましたが、
「車は見た目じゃ無くて中身だろ〜っ」と何処かのメーカーのキャッチフレーズとは逆の事を思いつつ車内で説明を聞き、
その車内の真新しい匂いに「久しぶりの新車じゃっ」と実感。
納車が遅れたので1万6千円キャッシュバックします・・とその場でヘソクリももらい、上機嫌で
ディーラーを出て暫く市内を試走。「今度のディーゼルエンジンはアイドリングの時は前車より静かだけど
加速の時には急にウルサイくなるなぁ・・ケツの下で回っているので仕方が無いか・・」
「グランビアよりも車幅が10センチ狭くなったけど、内張りが薄いのであまり狭い感じはしないなあ・・
2列目シートも余裕で3人掛け出来そう・・」と新しい車の作りを早くも感じつつ帰って来ました。
でっこいつが今度の「投げ釣り専用車」デス。 指定ナンバーで取得したのはくにさわさんと同じ10−91(入れ食い)です。(~o~)
仕様、グレードはスーパーGL 色は泥汚れしても目立ち難いシルバーメタリック。
駆動方式は北近畿は雪が良く降るのと砂浜でもスタックしないように4WDシステムは
投げ釣り専用車に不可欠で当然のチョイスとなりました。
エンジンは首都圏ディーゼル規制に適合する2500CCインタークーラー付きディーゼルターボ。
オプションはおまけで付いたフロントスポイラーとフロントグリル。
それと「洗車がラクですから・・と言われたのと、海岸を走り回るので塩害で錆びないように
ペイントシーラントコーティングをしてもらいました。
足回りは4ナンバー車はライトトラックタイヤで無いと車検に通らないそうで、
毎年車検の度にタイヤを履き替えるのも面倒なので取り敢えずドノーマルの空気圧ガンガンで乗り心地が硬い
ライトトラック用タイヤのまんま。(ToT)/~~~
ホイルはノーマルが鉄ホイルにホイルキャップだったのですが、いかにも商用車チックだったので
ディーラーオプションのキーラーフィールドを注文して付けてもらいました。
残った鉄ホイルにはスタッドレスタイヤを履かせてもらいましたが、今年は暖冬でもう雪が降りそうに無く、夏タイヤでの納車となりました。
って事でいよいよまた車いじりのネタがやって来ました。 3月って事でお魚が釣れない時期ですし、
暫くは車いじりの日が続きそうで、どうして「投げ釣り仕様」にするか思案しつつ少しづついじってゆこうと思っています。
次は取り敢えずAV仕様として釣り場で車内泊となった時に音楽やDVD鑑賞が出来るようにしたいと思います。
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