私は、リールは2011年発売のキススペシャルCOMPE EDITIONを愛用して来ました。
私が使ったリールの中では最も長期使用のリールとなりつつありますが、その作りは頑丈で、
特にギアは優秀で未だにゴロ感は全く感じられませんし、ガタも無く、安心して使える相棒です。
しかし、他のリール同様に、ラインローラーの内部やハンドルノブの内部にはどうしても微細な砂や汚れ、塩分が
侵入し、収まっているベアリングに錆や砂粒が侵入しゴロ感や時にはロックするトラブルも有ります。
メーカーメンテに出すと、10日以上は待たされますし、自分で分解洗浄してベアリングを交換したら
簡単に直せますので今までずっとそうして使って来ました。この2か所のベアリングだけは、
例え錆に強いステンレスのシールドタイプのベアリングでも1年も毎週のように使い倒すと、
どうしても錆が発生しますので、何かもっと錆に強いベアリングが無いものか・・と探し一年前に見つけたのが、
海水や強酸、強アルカリ環境下での使用にも長期間耐えるように開発された
NSKマイクロプレシジョン鰍フ高耐食ベアリング、キャストップです。
先ずは最も海水が入りやすく、砂粒も侵入して良く錆びるハンドルノブ内部の2個のベアリングを1年前に交換し、
殆どノーメンテで注油もせずに使用後の水洗いだけで一年間使用してみたところ・・。それでも全くロックやゴロ感の発生は
みじんも無く・・・
分解してもピッカピカで新品同様の輝き。メーカーのうたい文句どうりの防錆性能が発揮されているようで、
外して空回ししてもゴロ感も無く、超精密両シールドが砂粒も寄せ付けず、内部の鋼球も全く摩耗、砂がみしていない様子で
洗浄、最注油だけして組みなおし、ベアリング交換せずに再利用。
一方、これまた砂粒や海水が侵入しやすい、ラインローラーのベアリングは
これも信頼をおきつつ1年ごとに交換して来た、ラバー両シールドステンレスベアリングですが・・・
分解すると、あっちゃ〜、定期的な注油で未だゴロ感は無いものの、
軸側、外周側共に錆が発生し始めていて、ラインローラーカラーにも汚れ、錆が付着して汚く、
早急なメンテが必要な状態になっていました。
ベールアーム側にも錆が付着し、悪環境下での酷使でひどいありさま。
早速パーツクリーナーで洗浄し
ベアリングを発注。キャストップは同寸のステンレスZZ型ベアリングが200円程度で買えるのに対し、
600円程度しますが、耐久性を考えたら、安いもので、メーカーメンテに出して純正ベアリングに交換されるよりも
ずっと安心出来ますし、安くメンテ出来ます。
今まで使って来た、ラバーシールドベアリングと同寸のキャストップはこちらで2個購入。
錆が発生し始めているベアリングと交換します。
ついでに・・6年近く酷使したせいか、ラインローラーのライン溝がとうとうメッキ剥がれを起こし、
中の黄金色の金属がむき出しになりつつあったので、これもシマノに発注して同時に交換する事にしました。
PE道糸に付着した砂粒の摩擦や海水を浴び続けたので摩耗、腐食してメッキ剥がれを起こしたものと思われ、
その部分は溝が深く掘れつつあり、新品部品に交換しました。
分解洗浄し、ベアリング2個、ラインローラーを交換、ベアリングオイルを塗布して
組み上げて軽く回るのを確認したらこの部分のメンテ終了。
マスターギア、ウオームギアもベアリングと共に取り出して洗浄しましたが、投げ北オイルを注入していたせいか、
全くオイル汚れは無く、金属粉も皆無でしたが、組み上げてまた新しい、
オイルアタク氏がシマノ用に配合してくれたスペシャル投げ北オイルを注入〜。
暫く空回ししてオイルが馴染むと、また新品同様の滑らかなシットリとした回転が得られ、一年ぶりの完全メンテ終了です。
今年発売された、新スーパーエアロ、キススペシャルも欲しいけど、ラインローラー部分は「コアプロテクト」機構」で
ラインローラーとベアリングが一体供給であり、価格は2,000円、
そんなに高くは無いものの、ベアリングのように安価に単品交換は出来ません。
それよりもっと面倒なのが今春購入したダイワのZ45のマグシールド搭載機。
ラインローラー部分は分解不可でパーツも供給されず、
トラブッた時にはメーカーメンテに出さないとなりません。そうなると10日以上も待たされますし、
トーナメントシーズンに故障すると痛い事に・・・。なのでもう暫くはメンテしながら愛用してゆこうと思っています。
私の釣友も2人、マグシールドラインローラー搭載の新Z45を購入し、
ネット上ではマグシールドラインローラーの評価はあまり芳しくないことから、不安を覚えつつ使っていたら・・・案の定、
半年使ったらラインローラーにゴロが出て嘆いてメールをくれました。
二人ともメンテに出したら保証期間で無償修理されたものの、2週間程度待たされ、
修理内容を見たらマグシールドの磁性流体オイルが蒸発もしくは塩、砂の侵入で油膜が消滅。
マグオイルが無くなると砂、塩が侵入してゴロやロックに至ったようです。マグシールドベアリングは
中の鋼球だけを保護するような設計ですが、ベアリングの外周、軸側のリング保護は従来どうりで錆も発生していたと
嘆いていました。一年ごとにメンテを推奨されているリールですが、
ダイワのメンテ会社であるSLPのネット上での評価も散々のようですし、
海水シャワーを浴びたり、砂浜に落としたりしないよう、注意しつつ使いたいものです。
従来同様、新Z45も釣行後の水洗い、洗浄も従来同様に必要です。但し注油は厳禁、マグオイルに潤滑油が混ざると、
マグオイルが薄まって変質し、油膜切れを起こす為のようですが、
ラインローラー内部に潤滑、防錆オイルを注油出来ないと
ステンレスベアリングであっても私のキススペコンペ同様、1年もしたら錆びます。
↑ちなみに、こんなカッコいいベアリングは入ってません(笑)見た目はごく普通のベアリングが入っています。
黄色の部分がマグオイルですが、マグオイルで守られているのは内部の鋼球のみで、
オイル含侵部分に砂が噛むと油膜が切れたりロックしますし外周のリングや軸のリングは従来同様でマグオイルでは
守られておらず、海水が入ると真っ赤に錆びて来ます。
私も今春Z45を購入ししましたが、普段はキススペコンペを使い、ダイワの大会に出る時用に購入したものの、
スーパーバトルカップの日にことごとく野暮用がバッティングして未だ1回しか使っておらず、
来年は活躍させてやろうとは思っていますが、どうなりますやら・・・
時折、私のキススペコンペを手に取って、
「これが5年以上も酷使したリールとは思えない滑らかなしっとりとした回転感だね・・」と釣友から
言われる事も多く、まだまだ内部の機関は良好でシマノのギアは精緻且つ頑強で定評も有り、
その性能を投げ北オイルが長期に渡ってしっかりと守ってくれているので、
もう暫くしっかりメンテしつつ愛用していこうと思います。
投げ北トップページへ。