2010年釣行記
4月29日 KISU-Tipe-Rの試運転釣行で24.5センチが激信をくれ、竿の入魂式が無事完了しましたっの巻
4月29日は楽しみにしていた新竿であるKISU Tipe-Rの試運転って事でまた上ちゃん、奥村さんと釣行しました。
28日は北近畿も前線を伴った低気圧が通過し、大風が吹いて外海は大時化。当初「後ヶ浜の様子を探りに行こう・・」と計画していましたが、
冷え込みと時化で期待は見事に砕け、また今回も内湾で遊ぶ事にしました。
「先ずは栗田湾の様子を・・」と小田宿野に行きました。「昨年のこの時期も小田宿野でごり3さんと共にマスタライズの試運転をしたなぁ・・」
と思い出しつつ釣り場に向かいました。
今日は快晴でかなり風も収まり、キス日和。 久しぶりにキススペMgを持出し、 Rに装着。 竿の塗色にアメジスト色の巻糸が眩しい・・ 内湾なので遠投はあまり必要無いので 道糸は1号でストレートスプール。 これにオモリだけを付けて先ずは試し投げ開始。 |
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1投目は力を抜いて軽くキャスト。 「あれっキススペよりもマイルドな 味付けじゃっ」 軽く投げたのに 5色までオモリが飛んで行き、 素直な胴の曲がりを実感。 軽く振っても胴が良く曲がって スパッと反発してオモリが自然に弾かれて 飛んで行く感覚。 反発時の竿のブレは極小、 振り止めた後の収束は激早で ピタッと何事も無かったかのごとく 復元。 篭定さんのチタンダブルリングガイドと Kガイドの相性も良くて 糸叩きの音も発せず、摩擦も感じず もちろんバックラッシュなどは1回も発生せず 凄く良い感じ。 |
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次はフルキャストしてみましたが、 やはりマイルド。 キススペは振込みの最中に少しでも加速の 緩めると過激とも言える反発が始まって 手を焼く事がありますが、この竿は 別物なのをオモリを付けて投げてみて実感。 オモリをシッカリと竿に乗せて加速中は グワッとしなり、いきなり反発したりせず、 自分の思うリリースポイントまで振り込めます。 強風の向かい風で6色半まで2投目にして あまり力まずに投げられました。 しかも・・・ |
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ねじり剛性がとても高く、これはメーカーの 謡い文句どうりでとてもコントロールがつけ易い と言うより、思いの方向に的確に投入が出来る 印象。 上ちゃんにも投げてもらいましたが、 「あっ素直でマイルドやねえ・・ まるでスピンパワーを 降ってるような感じに近く キススペよりは随分と振り易い・・」と私と同じ 感想。 |
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キス談義をしつつふと横を見ると・・ これは奥村さんのクーラー。 篭定さんの軽量型サイドボツクスの下に 自作のステンレスボックスをハンダ付けし・・ 「下側には何を入れてるの?」と聞きつつ 蓋を開けると・・ |
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何と下側のボックスの内部には 断熱材が貼ってありミニクーラーになって おりまして、中にはエサ箱が納まっていました。 上部のボックスにはオモリが多数入って いましたが、重量物を入れても サイドボックスがクーラー本体と同じ高さなので クーラーもろとも全体が傾いたりせず、 安定して座っていました。 軽量クーラーに重いサイドボックスを装着すると、 クーラーもろとも傾いたりしますが、 同じ高さにする事で安定度を増したとの事。 さて・・実際の釣り・・と仕掛けを付けて エサを装着して投げるも・・今日の小田宿野は 生体反応無し。いつも釣れるテカミハゼや ケムシさえ居らず、「あかんっ移動じゃ〜っ」と 宮津湾側に転進となりまして・・ |
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転進した矢原の護岸から投げると 幸先良く奥村さんがいきなりのダブル。 それも17センチ程度の中型の連で楽しめそう・・ Rにキスのアタリを出して感触も確認出来そう・・ と私も早速投げ込み開始。 |
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「奥村さん何色でアタリが出たの」 「4色じゃっ」 「了解、5色から手前を探ってみるわ・・」と 引いていると・・ブルルルッとアタリが出て Rが始めて魚信で震えまして・・ 釣れて来たのは先程の奥村さん同様の サイズのキス。 今期の宮津湾は何故か濁りが少なく とても綺麗な水が透き通り、 美しいキスが次々と釣れ始めまして・・ 時折がっちょやテカミハゼが混じりますが、 4色のカケアガリ付近でキスの食いが コンスタント。 |
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でっ楽しみにしていたRの感度、 アタリの感触は・・・これはあいにくと言うか 投げた時のマイルドな感触から ある程度予測はしていましたが、 感度はキススペには遠く及びませんなっと言う のが第一印象。 振幅も小さめながら、細かいプルッとした 春ギスの小さな前触れや本アタリが出た後の 余韻のプルプルとしたアタリがキススペなら キスの動きがまるで手に取るように、 海底の様子が頭の中に浮かぶような 感覚で鮮明に伝わって来ますが、 この竿は一言で言うと 「アタリの出方がぼんやりして鈍い」と言うのが 第一印象」 キスの動きや逃げようと暴れている様子が キススペなら手元まで鮮明に、正確に 知らせてくれるのですが、この竿は アタリまでもマイルドにしてしまって アタリの振幅がやや弱まって鋭い角が 取れてしまい、微妙なニュアンスが取り辛い・・」 従って私もこれにはちと落胆してこの表情。 |
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その後せっかくキスは何回もアタリを くれたのに、キススペの穂先のように 時としてキスを弾いたりする事は少ない? のかな・・ 「いや違う、キスが完全に掛かって 本アタリしか伝わって来難い からバレが少ないように 感じるだけなのかも・・」と 釣り続け暫くして・・・・いきなりドッカンと 良型キスのアタリがっ。 この水温が低い時期に横走りまでするぞ〜っ と楽しみに巻き上げてくると・・・ |
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釣れて来たのはやはり良型のキスで ようやく苦い表情だっ私もさすがに このサイズのアタリなら低感度な竿でも それなりに強いアタリが楽しめたので嬉しい・・。 計測すると24.5センチの良型。 |
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こんなキスでもさびいている最中にアタリが 出たのでズッポリとは針を呑み込まず 唇にチョコッと掛かっていただけでしたが、 バレもせずキッチリと掛かったのでキスの 乗りは良い竿なのかなぁ・・。 取り敢えず良型のキスが竿の入魂式に 花を添えてくれました。 |
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その後も奥村さん、上ちゃんと共に コンスタントにアタリをくれるキスと遊び、 途中からは青のサーフさんも来られて 4人で3時頃まで釣って納竿。 昼前から3時間で各々ツ抜けして 3人で30匹以上釣って帰宅しました。 |
って事で無事Rの試運転が終わりましたが、新竿の印象としては、「遠投専用のロングさびき」の用途に向くと思いますが、4色程度以内で
アタリを楽しみつつ釣ったり、夏場に波口を丁寧に探って丁寧に釣る釣りにはその鈍重なアタリの出方からして向かないと思いました。
逆に言えばこの竿を購入してもキススペの所有価値は全く下がりません。使ってみて判りましたが、
キススペとは対極とも言える性格の竿であり、キャスティング性能、コントロール性能やネジレ耐性はキススペよりも進化しており、
マイルドと感じる程曲げ易く、オモリが素直に竿に乗り、スパッと反発して
気持ちよいとても爽快なキャスティングが誰でも楽しめます・・がっこの竿に鮮明な、
正確なアタリを期待するとアッサリと裏切られ、キススペが今も尚、
最新のRに対しても感度面で大きなアドバンテージを有しているのを感じ、
金属的とも言える正確なアタリ感度を初めとするシャープさではシマノ最高価格帯のRでさえもキススペには遠く及びませんし、
それが、今回シマノが狙った設計思想、味付けの方向だと思います。
同じ時間に北陸でRを使って試運転中のごり3さんと何度も電話で交信しつつ意見交換しましたが、
全く異口同音。
まあ・・Rがキススペと同じか近い性格の竿なら購入した意味が薄れるのでこれはこれで良いと思いますし、
釣り場やキスの居る距離などの状況に応じて使い分けるのが良いと思われ、
その投げ易さ、遠投性能はとても気に入り、購入したのは決して失敗で無く、キャスティング時の爽快感、投げ込んだ後の充実感は
今まで購入した竿の中で最高ランク。
ロングキャストを楽しみつつ距離をさびきながら釣るには余計なノイズ成分が穂先に現れず、
容易に連掛け出来そうな性格の竿で、キススペのような神経質さは少ないですし、
太めの穂先を初めとする頑強な見た目よりは持ち重りもせず、バランスが取れている竿だと言う印象でした。
一言で言うとあらゆる面でマイルド、「R」と聞くと何か尖がったレーサーのような、
何か人を寄せ付け難い、使う人を選ぶような印象を受けますが、
実際はいわゆる「キャスティング性能は万人向けの性格」で私の所有竿と比較すると
キャスティング性能はD社マスタライズと一寸似た印象でより胴の反発力と方向性を高めたと言う感じ。
感度やアタリの出方はG社振り出しのサーフサイドにも劣る鈍重さかも。
今回の感想からすると全ての性能を満たした万能無敵な竿では決して無いのでこの竿を購入するからと言って
キススペを手放すときっと後悔するなと強く感じた今回の釣行でした。
今後は釣り場にはキススペと共に持出し、使い分ける事になると思いますが、2本の竿を上手に使分けるのが
今後の課題かなぁとごり3さんと話し合って試運転を終えました。ではっまた・・。