2008年釣行記
10月19日 デルナー砂紋バスターを作って由良海岸でテスト。
落ちギスの群れがテトラ周りに回遊し、痛快なアタリを満喫しましたっの巻 

10月19日、私の住んでいる村では秋祭りの日でお昼頃に山車を引き、午後から呑んだくれの予定でしたが、

朝から快晴で風も無さそう・・って事で家から5分の由良海岸に行って落ちギスを狙って半日だけ竿を出す事にしました。

OBさんや上ちゃん、奥村さんに電話すると、「先日ごり3さんたちが来た時は時化後で全くダメだったけど、

明日は天気も良いし、波予報も50センチ以下なので、落ちギスの群れが回遊するかもね・・」って事で4人で釣行しました。

集まったのは由良海岸の由良川河口近くのテトラ帯の前。7時頃からの竿出しです。

また、丁度前日にデルナー天秤を改造した砂紋バスターを作ったばかりで、未だシリコンが完全には固着していないのに

早速持ち出してテストする事になりました。

朝7時、今日もチビトラワンコを連れ出し、

浜で遊ばせながら上ちゃんと並んで竿を

出しました。OBさんは少し遅れて来られる

との事で、上ちゃんに頼まれていた海草

タイプの砂紋バスターを渡し、

私はデルナータイプの砂紋バスター25号で

釣り開始です。

画面左端の砂浜の出っ張りに奥村さん、

中央のテトラの切れ目の前に

上ちゃんとチビトラワンコ、

私はそのまた右のテトラの前に入り、

OBさんはそのまた右に、浜には釣り人は

ほんの数人だけで広々としており、

広く散開しての釣り開始となりました。
仕掛けはキススペシャル5号の8本針。

エサはイシゴカイで1投目。

近くのマンション下には奥村さんが入り、

早くも20センチUPの良型のダブルで

スタートしたそうで、期待しつつ

投げ込み開始です。

テトラ際に投げ込んで新天秤の具合を

確かめてみて先ず感じたのは

海草タイプに比べて若干飛距離が落ちる

事。やはり2ミリ太い外径が影響するのか

空気抵抗が大きいようです。

キャスティング時に余計な衝撃を与えて

ブレてしまうと、海草タイプに比べるとブレが

なかなか収まらず、仕掛けは絡みませんが

若干飛行安定性に欠けました。

海草タイプはキャスティング時の

衝撃で一旦ブレても飛行中に安定

した姿勢に戻って綺麗に飛び、

着水音も静かですが、デルナータイプは

強い衝撃が加わるような

キャステイングをするとブレが

収まり切らない内に着水してしまい、

着水音が大きく出るので注意が必要でした。

これはやはり太さが影響しているようで、

先日投げたデルナーを改造した

西向さんの細身の天秤では

安定して飛びましたので、

海草タイプのように5色も6色も投げる用途

には向かず、この太さでは5色以内に

やんわりと投げて釣れる距離で使うほうが

良い様です。そんな意味では今日の釣り場の

由良はテトラが5色〜3色の距離に有るので、

問題なく使えました。

着水して1色程度引いていると

キスのアタリが連続、小さなキスが

群れているのか連続してアタリが出ましたが

海草タイプに比べてややマイルドなアタリの

出方で、アタリの角が丸くなり、

天秤がキスのアタリをそまま伝えずに

若干受け止めてからこちらに伝えて来る

感じでした。

最も差を感じたのはその引き感。

海草タイプは砂紋が殆ど感じられない

リニアなトレース感ですが、デルナータイプは

固定式のオリジナルでもそうなのですが、

やや鈍重で砂紋の凹凸も

小さいながら伝わって来ます。

また、先端が尖っている分ナマリの先端が

海底の砂に深く刺さっているようで、

海草タイプが海底をなでる程度に感じるのに

対し、一寸引っ掻きつつ引いている感じで

砂底との摩擦抵抗が大きく感じられ、

逆にカケアガリや溝の存在は明確に

伝えて来ます。
キスの乗りは同等か海草タイプよりも

小型キスは掛け易いと感じました。

海底との摩擦の大きさや

太さによる海水との

接触面積が広い分、

シッカリとキスのアタリを

受け止めてくれ、少々ラフに引いた時でも

バレは殆ど無く、掛け難いピンでも

アタリの数だけ掛かりました。

浮き上がりの良さですが、

フロートの部分が太いのでこの点は

海草タイプより優るのでは・・と思って

いましたが、これは見事に裏切られました。

海草タイプは少し早巻きするとスッと

浮き上がって来ますが、デルナータイプは

全長を海草タイプよりも1センチ短くした

せいか、オモリの形状の差なのか判りません

が、通常の巻上げスピードで海草タイプが

1色足らずで浮き上がる条件で1.5色程度

は巻かないと海面に浮き上がって来ません

でした。
私にはピンだけしか釣れないのに、OB

さんはテトラの前からスッと1色まで早く

引き寄せ、手前のカケアガリに群れている

良型を連発させて楽しまれていました。

OBさんにも先日海草タイプの砂紋バスターを

お渡しし、今日も使われていましたが、

「この砂紋バスターは楽しめるわ・・

何より引くのが楽で砂紋の凹凸による

あの嫌な竿先の暴れが無くて

アタリだけがシッカリと伝わって来るし

高感度でキス釣りが面白く感じるねぇ・・」と

20センチ級を連発。1色からこのサイズが

来ると、「従来の固定式天秤で25センチ以上

のキスを掛けた時のようなアタリが出るわぁ」

と楽しまれていました。
今度はピン1匹を含む3連。

OBさんの前には良型の群れが回遊している

ようで、羨ましいですが、落ち期は

群れを見付けた人と、そうで無い人との差が

大きく出るもの・・。って事で私も河口寄りに

少し歩き、神崎寄りの一番端のテトラの前を

丹念に探ってみる事にしました。

先ずはテトラの端っこがもっとも良い事が多い

ので、斜めに投げてカケアガリの

斜面を引いて来ます。

天秤が1色に差し掛かった頃・・

いきなり「ガツッ、ブルルルッ」と大きなアタリ

が出ました。「やっと良型の群れを見付けた

ぞっ・・(^_^)v」と次のアタリを仕掛けを引くのを

止めて天秤を立たせて待ちます。

ザザ波に揺すられて天秤がフラフラとゆらぎ、

待っているとまた「ブルルルッ」と気持ち良い

アタリ。(~o~)
もう辛抱出来なくて巻き上げると・・

キスが付いていると何故かデルナー砂紋

バスターは浮き上がりが早くなり、

海面に暴れる良型のキスが見えて来ました。

取り込むと22センチと21センチのダブル

とピンの3連。このサイズなら、

アタリがややマイルドになるとは言え、

かなりの衝撃が竿先を揺すり、

痛快そのもの。

私から離れて温まって来た砂浜で

ねそべっていたチビトラワンコを呼び寄せ

群れを狙いやすいテトラの真正面に小移動。

落ちギスは群れさえ捕捉したらこっちのもの。

チビトラワンコを

波打ち際で遊ばせ、今度はテトラの真正面

に投げてテトラ際ギリギリに落とし、

その手前の少し深くなっている場所が

デルナータイプでは明確に判ったので、

変化が有る場所で

仕掛けを止め気味にして様子をみます。

すると・・暫くして先ほどと同様のアタリが

出ました。「来たぁ」と追い食いを誘うべく

ユックリと竿で少し糸を張ったり緩めたりして

待機していると

続いて「バコバコバコバコ・・」とまるで

デカフグが掛かっていつまでも暴れて

いるようなアタリがいつまでも続きます。

「前回に続いてまたデカフグかいな・・」と

心配になり、仕方なく巻き上げを開始。

すると・・先ほどよりももっと早く砂紋バスター

が浮き上がり、見えて来たのは・・
見事なキスバナナで20センチ以上の良型

ばかりの5連。(~o~)

欲張って追い食いを誘い過ぎたせいで、

天秤の一番近くの針を食ったキスが先針も

呑み込んでしまっており、仕掛けがループに

なってしまってバナナ・・。

落ちギス釣りで欲張るとこんな事が多々

ありますが、1.5色、しかも水深が1メートル

程度の所でこんなキスが連続で食い込むと

本当にデカフグが暴れているような

激信で楽しめました。

その後も3〜4連で20センチ級を連発して

いたら時間はすぐに過ぎるもの。

家族に帰宅を約束していた9時半になって

しまい、後ろ髪を引かれる思いで納竿と

なりました。
納竿時、朝一番は私同様にピンのみだった

上ちゃんも私の隣で良型の強いアタリを

楽しんでいました。

OBさんも上ちゃんも「この天秤を使って

通常の固定式天秤に戻すと砂紋の凹凸

が邪魔して竿先が跳ねるし、

砂紋が無くてもズルズルと重いし、仕掛けを

引くのがおっくうになるほどだねぇ・・

しかもアタリは弱いし、この天秤を使って

しまったらもう固定式には

戻れなくなるわ・・」と

評価してくれ、

今日のように中〜近投で釣れる時は

流れが強くなければコレばかり使う事に

なりそうです。
今日の釣果デス。2時間半で18〜22

センチが23匹とピンが10匹程度。

短時間で数は出ませんでしたが、

群れさえ見付けて半日程度やれば

50匹程度は良型が釣れそうな

状況でした。

由良や神崎はとても浅くて外海から

入って来る波の影響が強い場所なので

海が時化る日が多くなるこれからは

厳しくなりますが、秋晴れでサザ波ならば

後2週間程度は落ちの群れが

楽しませてくれそうです。

って事で今回は4人で由良海岸の落ちギス釣りを楽しみました。

海草タイプとデルナータイプの砂紋バスターの比較も出来ました。

その差は大きくはありませんが、強いて言えば海草タイプは夏場向き、やや長い距離を軽快に引き、相手がピンギスであっても

アタリの数をキッチリと数えながら楽しめるのに対し、デルナータイプはカケアガリや溝の存在を確実にとらえ、

変化の有る場所でユックリと誘う釣りが向いているようで、落ちギスの群れが通りそうな

場所で天秤を立たせてユラユラと良型を誘い出し、大きなアタリもシッカリと受け止めて

確実に掛ける釣りに向いていそうな感じでした。

キスの型や海底の変化によって使い分ける事になるかもですが、逆の場所で使っても固定式天秤よりは余程軽快に引けますし、

射程距離もそこそこのキャステイングで海草タイプなら6色、デルナータイプでも5色程度は十分狙えます。

5〜6色より近くの距離ならば10センチ程度のピンでも確実にアタリを感じる事が出来、

中型ならばビンビンバンバンと伝わってきます。

他のメンバーの仕掛けや釣具にお互いケチを付けたがる投げ北のメンバーからも

製作のリクエストが出るほど楽しめる天秤が出来ました。(~o~)

砂紋バスターを作って未だ1ヶ月程度ですし、まだまだ未完成の部分が多々ありますが、

発泡材料の太さや長さは自由自在に変えられますし、今後も試作を繰り返しつつ海に持ち出して投げ北のみんなにも意見を聞きながら

キスの乗り具合や飛距離、飛行中のブレなどの性能を追求してゆきたいと思います。ではっまた・・。