2008年釣行記
10月5日 報知新聞キス釣り選手権に参戦。激渋の大会でしたが、何とか決勝に進出し、入賞出来ましたっの巻。


10月5日は報知新聞キス釣り選手権大会が淡路島の久留間海岸で行われました。我が大阪サーフからは伊達名人と

徳島予選を準優勝で通過した伊太郎さん、そして私が過去の優勝による永久シードが有るので今年も参戦しました。

私は今回も前日が遅くまで仕事でまた下見無しのぶっつけ本番。先週にも下見をした伊達さんや伊太郎さん、

お知り合いの岡野さんやねじさんから大会でお会いした時や電話で

いろいろと大会会場の様子を教えてもらえましたが、誰も異口同音に「渋いですよ・・」との事。

4日に下見された選手も多かったそうで、有力選手があちこち探ったけど、殆どボウズ同然だったとの情報も入り、

「また今回もボウズ必至の大会かいなっ」と思いつつ、「何とか1匹だけでも釣れば決勝に進出出来るかも・・」と

いろいろと作戦を練り、大会に臨みました。

出発は午前0時過ぎ、舞鶴若狭道から山陽道、淡路鳴門道を経て淡路SAに1時半に到着。

ここでチロリを仕入れてくれた伊太郎さんと合流し、会場に着くともう皆さん来ておられ、大会本部のテントも張られていました。

早速受付に向かい、今回の参加者は

歴代名人、歴代選手権者、昨年の上位シード

選手、そして徳島と鳥取で行われた予選の

上位20名、更に推薦選手の合計50名

程度でのファイナルとなりました。

この50名を2分して

AブロックとBブロックに分け、先ずは1回戦が

行われます。1回戦の上位15位までが決勝に

進出する事になっており、Aブロックから8名、

Bブロックから7名が決勝に

進出となる狭き門。

私は抽選でAブロック3番スタートとクジ順は

良かったのですが、Aブロックは昨日の下見

では殆どキスが居なかったそうで、

Aブロックを私同様に引いた岡野さんも

「悲しいなぁ・・」と浮かない表情。

しかし引いてしまったものは

仕方がありませんし、

元大阪サーフの武田先輩が転勤で暫くお会い

していませんでしたが、久しぶりにお会いし

たので挨拶を交わしつつ

ヘッドランプの

明かりを灯して未だ真っ暗な浜に

向かいました。
浜に出て暫くすると明るくなり、

私は武田さんとエリア外まで歩いてしまって

いたので急いで後戻りし、OFMのキノシタさんと

吉井さんの間に入れてもらい、

1回戦が始まりました。

しかし・・ここはAブロックの右端で良さげに

見えたのですが、3色付近でロープが横に

入っていて根がかりするわ、その手前の

底はゴロ石ばかりで、ゴツゴツとしてジックリ

さびけ無いし、いきなり場所選びに失敗。

本来は発泡素材のオモリを使いたかった

のですが、潮が早くて先ず

30号の海草天秤を使用した

カッ飛び天秤を使いましたが、それでも左に

ユックリと流される潮で、発泡素材天秤を

使うと流され過ぎてお隣に迷惑がかかるので

使用を断念。予想どうりキスも全く居らず、

辛抱の釣りとなりました。ここで30分程度

居座り、探りましたが全くキスの反応は無く、

下見でキスの姿が見えたと聞いた

Bブロックの方向にどんどんと歩いて移動しつつ

投げ込んでゆきます。

道すがら、皆さんに「と゜うですか・」と

聞きながら移動しますが、

誰もキスを釣った人は居らず・・・
Bブロックとの境目付近は何とかキスを掛けた

選手が居られるようで、大混雑状態。

仕方なくその手前の小山さんの右隣で

波口をさびくと・・ベラの4連と共に

マイクロピンが姿を見せてくれ、

ようやく○ボウズを逃れてほっと一息。

その後シードの曽根高さんのお隣に

入れてもらい、

「佐織さん、1匹釣ったら決勝に行けますよ、

羨ましいなぁ・・」と言われつつ

最後まで粘りましたが、またベラとフグの猛攻で

どうにもならず、2時間の1回戦が終わりました。

検量を受けると、

何とAブロック全体で釣れたキスの

合計が8匹。左端で2匹釣った選手が3名と

1匹釣ったのが徳島の山村さんと私だけで、

ボヴスは決勝に進出出来ず、

5名のみがAブロックから

勝ち上がりました。一方、Bブロックは

Aブロックよりも少しだけマシで、横山さん始め

2匹以上釣った選手が8名勝ちあがりました。
すぐに決勝戦が始まり、また浜に向かいましたが

エリアは1回戦でキスの姿が見られたBブロック

で行われる事になり、全く情報の無い私は

1回戦で好成績だった力石さんや吉永さんに

付いて行き、右隣に入れてもらいました。

2回戦がスタートするまで15分程度有ったので、

浜で皆が集まって雑談・・暫くすると

2回戦進出者が集まって

賑やかに記念撮影をする事になり、

WWGGと山村さん、力石さん、吉永さん、

矢野さんたちと一緒に撮影してもらって

楽しい一時。(~o~)

しかしスタートの合図が有ると皆がまた浜に散り

真剣な表情に戻ってじっくりとさびきを開始。
決勝は数多くの大会で優勝した

経験を持つ猛者

揃いで力石さん、横山さん、西向さん、矢野さん、

田中さん・・と超ハイレベルな皆さんとの戦いと

なり、思わず身震いする程ですが、

今までの大会でお知り合いになれた皆さん

ばかりで、近くの選手は殆どBブロックから

勝ち上がった選手ばかりだったので、

何処を探っておられるのか、観察しつつ

試合を進める事にしました。

見ていると皆さん2色程度にチョイ投げして

波口までジックリと探って釣られており、

潮の流れも殆ど無くなったので・・・
いよいよ砂紋バスターの出番じゃ〜っ(^_^)v

いきなり決勝で大会デビューじゃ〜っ。と

嬉しく思いつつ力糸に接続していると

お隣で横山さんに「また怪体なものを・・」

と言われんばかりに笑われてしまい、

応援で後方で見守る岡野さんやくまさんも

こちらを見て笑っています。

しかし遠くで竿を出している西向さんも

発泡オモリを使っておられるのが見え、

西向さんは1回戦に好成績で通過だったし、

気恥ずかしさも気にせず、仕掛けを接続し、

8本針を投げ込みました。

ここはAブロックよりも手前まで砂地で、

波打ち際にゴロ石が有る程度。

手前までジックリと・・

止めてオモリを立たせたり、

引いてオモリを寝かせたり・・を繰り返しつつ

探りながらお隣を見ると・・・何といきなり
力石さんがダブルで良型をゲット。

すぐ隣の矢野さんや吉永さんが素針で

引き上げて来ているのにさすがです。

「凄いなぁ・・力石マジックだわ・・」と思いつつ

釣り方をジックリと観察しているとまたまた

アタリが出てまたダブル。

これには本当に私のみならず、皆がビックリ。

いきなり4匹確保で周囲の選手を

ぶっちぎられました。その後群れが居なく

なったのか、力石さんもアタリが止まりましたが、

開始30分頃になって私の隣で

チロリを使ってドカンドカンと大ギスを

3連発でゲットしたのは・・

吉永さん。1色の中間よりも少し手前で

キスの居場所を見付けられ、

仕掛けを止めてジックリと待って

おられ、暫くすると大きなアタリが竿先を

揺らし、巻き上げられたら大きなキスが

砂浜に横たわっている様子を見て、

ほんの3メートル右横で見ていた私は

動揺を隠せませんでした。
しかも私の仕掛けにはミニフグとベラばかり。

吉永さんの真似をしてチロリで1色を

さびきますが、全く反応が有りません。

やがて1時間が経過し、残り1時間。

周囲でキスを確保していたのは

力石さんと吉永さん、西向さん、田中さんだけで、

悔しいですが、何とか吉永さんのように

釣りたい・・・と言う思いが強く出過ぎ、

1色のみを探り、力糸は残して巻上げを

繰り返したのみ。そのまままた30分が経過し、

相変わらずベラとフグに仕掛けを

消耗するのみで、とうとう残り30分に・・
この時点では吉永さんにもアタリが出なくなり、

「ええい、いちかばちか・・」と

叩きまくった時にキスが隠れそうな

場所である力糸の範囲のゴロ石の所まで

オモリを引き寄せ、オモリがゴロ石に当たった

所で仕掛けを止めてキスを誘い出すように

暫く待ってみることにしました。

チョイッと1色半に投げ、クルクルッとリールの

ハンドルを巻くとスッと砂紋バスターは

浮き上がり、海面を滑らせるように引き寄せて

目標のゴロ石の黒く見える海面付近で

引き寄せを止めると・・・オモリがユラユラと

ユックリ沈下し、フワッとした感じでゴロ石の上

に着底。竿を立てて力糸をピンと張り、

オモリが立った姿勢にして仕掛けが小波に

揺らされるままに、自然に漂わせて

やりました。すると・・突然竿先に激信がっ。

今まで続いていたチビチビとしたミニフグとベラの

アタリとは全く違うキス独特のブルルルッが

竿先を揺らしました。「キタァ」とリールを巻き、

引き寄せると・・
やがてミニフグに続いて

キスが姿を見せてくれました。

しかもなかなかの良型。

決勝戦で同匹数の場合は長寸で順位が

決まりますので、「これはラッキーじゃ〜っ」

と思いつつまた同様にチロリを少し長めに刺し

同じラインを引き寄せます。

ゴロ石の上でオモリを立たせ・・アタリが出る

までまたジックリとさびかずに我慢していると・・

また激信じゃ〜。
「ヨシッ2匹目じゃ〜っ」と嬉しくてなりません。

過半数の選手が未だボウズの中、

大会で初めて使った

砂紋バスターでしたが、

激信を味あわせてもらった上に

確実に針かがりさせてくれた性能に満足。

これが自作オモリの醍醐味ですなぁ・・。(^_^)v

この釣り方にいち早く気付いていたら

もう1〜2匹の追加も夢では無く、

時間切れで終了となってしまったのが残念

でしたが、私としては大満足の結果と

なりました。検量後はすぐに選手権の

表彰式。
横山さんは残念ながらボウズでしたが

決勝進出者の賞品を獲得されていました。
私は岡山の福田さんと共に2匹でしたが、

長寸で優る事が出来、5位でした。

ビール1箱とサンラインのウェアや

PEの道糸の賞品を頂きました。
力石さんは4匹で準優勝。

立派なカップや賞品をゲットされ、

来年のシード権も獲得されました。
優勝は5匹で西向さん、積極的に移動して

高浮力天秤を駆使してキスの居場所を

いち早く捕捉されたようで、ポイントで

キッチリとキスを掛けられて見事に優勝され

ました。ダイワのZ45など豪華賞品や

立派なカップ、そして永久シードも

獲得されました。おめでとうございました。
吉永さんは3匹で良型をキッチリと掛けられ、

3位入賞。来年のシードも獲得されました。

選手権の後はすぐに選手権優勝者と

名人が戦う名人戦が始まりました。

挑戦者の西向さんは

3試合連続となり大変ですが、

元気一杯で、また浜に戻られ、

伊達名人と共にスタンバイ。

私達も観戦、応援に行く事になりました。
名人戦が始まると次第に風雨が強さを増し、

釣り辛いコンディションとなりました。

冷たい北風も強くなり、かなり寒くなって

キスの活性がますます下がりそう・・

と見ていたら案の定超激渋。

そんな中、名人戦でも西向さんは例の

天秤で丁寧に、辛抱強くさびいて

おられました。
一方、伊達名人も1色から手前を丁寧にさびく

釣り。背中から横殴りの雨が叩き付ける中、

何回投げてもベラとフグのみで、時間だけが

経過し・・とうとう1時間は2人共に釣果無しで

場所の入れ替え時間となり、

後半戦に突入。

後半1時間はますます寒風が強くなり、

水温が低下しそうで、とうとう1時間半が

経過し、残り30分。「ここまま2人共に

ボウズで終わるのか?

共に0匹なら名人が防衛となるので、

この水温低下は名人に有利なのかもね・・」

と観戦していると・・・。

殆ど海岸線と平行に近い角度で投げて

波口を丁寧に引いていた西向さんの

巻き上げた仕掛けにまた数多くのベラが掛かり

またベラのパーフェクトか・・?

と見ていると・・
「うぉっしゃ〜っキスが居たぁ!!」と

突然西向さんが雄たけびと共にキスを釣り上げ

喜色満面でキスをクーラーに入れて

おられました。残り25分。

私は伊達さんの近くに立って

応援しつつ観戦していましたが、

遂に時間切れ。終了となり、この瞬間に

名人が入れ替わり、西向名人と

なられました。
試合終了後は名人戦の表彰式。

西向新名人に名人位の表彰状と

名人杯が授与されました。

二人ともスブ濡れになりながら死力を尽くして

戦われ、本当に大変なコンディションの中での

試合でしたが、2人共最後まで見事な戦い

ぶりでした。
伊達さんは3期名人位を続けられ、

防衛の為の日頃の練習も

プレッシャーも有り、大変だったようですが、

本当にお疲れ様でした。

最後は2人で爽やかな笑顔で握手。

名人杯が伊達さんから西向さんに引き継がれ

ました。

って事で今大会も激渋で大変でしたが、普段あまり大会でご一緒出来ない

力石さんや西向さんの釣りを今回はジックリと見させてもらい、木オモリや高浮力天秤の引き方や誘い方を目の当たりにして

とても勉強になりました。また砂紋バスター天秤の大会デビューも果たせ、ぶっつけ本番でしたが、

ほぼ思いどうりの性能も発揮してくれましたし、それなりの結果も

残せたのが嬉しかった大会でした。

優勝された西向さんと共に使った発泡材料を使用したオモリは今日のように手前にキスが居る時は

ムクオモリに無い浮力や超高感度、浮き上がりの良さなどの利点が有り、

特徴を上手に利用すれば大会でも有利に戦えると言う、

その可能性を見出せた大会でも有りました。

雨の中にもかかわらず、このような素晴らしい大会を開催して頂いた

報知新聞始め大会委員の皆様、本当にお世話になり、ありがとうございました。