2008年釣行記
6月14日 シマノジャパンカップ セミファイナルに参戦。想像以上の厳しい海況下、ハイレベルの戦いが展開され、

大いに修行させてもらいましたっの巻  

6月14日は07年度シマノジャパンカップセミファイナル、西日本大会が浜村海岸で開催され、

私も昨年の関西予選で2番抜けしての参戦となりました。

私に取ってセミは3年ぶりで、以前はずっと弓ヶ浜で行われていましたが、今年は浜村海岸に変更となり、

過去1回しか釣りをした経験が無い海岸での大会でしたので、1週間前には試し釣りに行き、有る程度釣れ具合が判ったので、

仕掛けや天秤、エサなど、いろいろと対策を立てて望みました。しかし・・シマノから送られて来た参加者名簿を見ると、

前年度ファイナル参加者5名、招待選手はファイナルを3回も征しておられる山本さん、30人に一人の割合で予選を勝ち抜いた選手が

43名。その43名の中にはファイナル経験者が20名以上もおられ、西日本のみならず、東日本からもトップキャスターばかりが集合。

激しいしのぎあいが予想され、身震いする程の顔ぶれです。

でもその中には05ファイナルでご一緒だった斎さん、桝村さん、保里さん、千草さん、市野さん・・と

以来お会いする度に仲良くしてもらっている皆さんもおられ、再会も楽しみにしつつの参戦になりました。

出発は前日午後9時。残業を済ませて遅めの出発となりましたが、途中くにさわさん宅に立ち寄り、「頑張って下さい・・」と応援してもらい、

鳥取市内でエサを仕入れて現地到着は翌1時。ビールで寝酒を呑み、朝4時半までハイエースのベッドでグッスリ・・。

起きるとすでに駐車場には多くの選手が集まり、準備中。早速ブクブクで活かしておいたチロリを半分クーラーに移し、

タックルのセッティングを完了して浜の大会会場に向かいました。

浜に出ると選手用テントの周囲にはすでに人

の輪が出来ており、早くも賑やかに

情報交換中。

前日にうみかぜさんからもらった電話では、

昨日から選手が20名程度も

入って試し釣りをされていたそうです。

浜村海岸で釣りをするのが始めての選手も

多く、下見組も多かったようで、早速私も

皆さんとの再会を喜びつつ、談笑しながら

情報収集。

集まられた多くの皆さんから、「佐織さん、

投げ北のHPをいつも見てますよ・・特に

前回の釣行記はとても参考に

なりましたよ・・」と嬉しいお声を数多く

頂きました。

そんな皆さんの中で昨日下見をした

方に聞くと昨日は波が穏やかだった

のに、キスは渋くて連で釣れ無かった人が

多かったそうで、渋めの

キス専用の仕掛けを仕掛け入れから

取り出して準備しつつ皆さんと挨拶を

交わします。
やがて本部役員も到着され、いよいよ気分も

高まって来ました。セミではクジ運もかなり高い

ウエイトを占め、一人8メートルルールで移動が

ままならないセミでは最初に入る場所を

間違うとどうにもならない事も多いので、

皆さん「良いクジに当たると良いけど・・」

と念じつつ、集合時間を待ちます。
朝5時半、いよいよ大会の開始。

運命のクジ引きが始まり、順に並んで

1回戦から3回戦までの釣り場に入る順番の

クジを引きます。

私の前にはSURFカズさんや徳島の山村さん、

YOSSYさんなどが並んでおられ、私も

早めに抽選箱に向かいました。
何と山村さんは第一試合1番の良ゼッケンで

ご機嫌。片や私は15人中10番スタートで

ガックシ。でも先日の下見で良型が多かった

Aプロックでしたし、第2試合も第3試合も

Aプロックで、「これは情報収集が楽じゃ〜っ」

しかも第3試合は1番スタートで、ほぼ情報

が集まった終盤戦に1番スタートは有利に

展開するハズ・・とニンマリ・・。山本さんは

全てBブロックで、「こんな百戦錬磨の人と

当たらなくて良かったなぁ・・・」と思っていたら、

「佐織さんが先日下見で沢山釣った山の下の

シモリ周り、昨日の下見でみんなで

ボコボコに叩いていたから

もうキス居ないかもね・・」(@_@)と言われ

とガックシ・・。でも一晩ポイントを休めたので、

朝一番は釣れるカモ・・と思いつつ、

何とか山が突き出たあたりの

シモリ周りのポイントが

取れないかと思っていましたが、10番スタート

ではダメみたい・・。

って事で第一試合は山村さん始め

地元で浜村を知り尽くしている健代さんや

でこやんさん、ファイナリストの伊東さん、

など強豪ひしめくブロックになって

しまいましたが、これは何処の

ブロックでも同様、自分の釣りを精一杯展開

するしか有りません。
ブロックごとに並び、殆どの皆さんがキススペを

携えて準備万端。

役員に続いて本部より左方向500メートル

程度のAブロックに向けて出発です。。
暫く歩いて川の流れ込みを越え、Aブロックの

集合場所が近づきました。私の狙いは

小山の下のシモリ周り。10番スタートながら

あそこが取れたらなぁ・・と思いつつ

昨日下見をされたでこやんさんに聞くと・・

「皆さん狙いは一緒だったみたいで、

昨日は皆があそこで叩きまくってました。

夕方に入りましたが、ダメでしたね・・」と

残念な返事。
6時半、1番から10秒ごとに出発し、

皆さん左右に散ってゆかれました。約2分後

ようやく私の出発となり、狙いの山の下は

未だ選手が入っておらず、何とかシモリの右側

に入る事が出来ました。ここは丁度Aブロック

の集合場所の前で、役員の岡野さんが監視

されている中、先ずは良型狙いの

仕掛けをセットします。

ここは先日うみかぜさんと共に

18センチ程度のまずまずの型が

連で出たポイント。

チロリを大きめの針に長めに刺してアピール

するようにしてホイッスルと共に第1投。

4色に仕掛けを落とし

3色まで引くと良いアタリ

が連続し、そのまま2色まで掛かったキスが

バレ難いようにテンションを強めに

保ちつつ早めに引いていよいよ回収。

周囲の選手が未ださびいている中、

思いどうりに中型の4連が見えて来ました。

キスを外しつつ周囲を観察していると、

藻に邪魔された選手や

素針の選手も多く、

「スタートダッシュ成功」と嬉しくなり、

続けて同じ場所を狙います。

「今度はもっと良型よ来い・・」と、

更にシモリ際を狙ってキャスト。

しかし・・アタリが出ましたが

キスでは無くてフグのしつこいいつまでも続く

アタリで、即回収。予想どうりに仕掛けは

○ボウズで針が全部取られて仕掛交換。

また1投目と同じ場所を引きましたが、

早くもガンガン打ち込まれるオモリでキスの

活性が急激に低下し、単発。素針と渋い釣り。

特に私が入った場所はフグが濃く、投げる度に

仕掛けを交換しなくてはならない程。

しかし1人8メートルルールのセミでは移動先に

8メートル以上の間隔が開いている保障は

無く、ここで辛抱して

ポイントと心中するつもりで我慢の釣り。

フグに攻撃されやすいチロリは止め、

イシゴカイを刺して遠投するとシモリから外れた

場所を狙え、薄いキスの群れを探すように

ポツポツとキスを拾いつつ

ジックリと探っていたらすぐに2時間が経過し、

第1試合が終わりました。

8時1分前に納竿し、

番号札が貼られたボードに貼られた

自分の番号を

帰着側に移して帰着完了。

本部前に戻りでこやんさんと釣果を

見せ合いましたが、私が8匹、でこやんさんは

良型含む2匹。「渋かったですね・・

この調子なら、第2試合以降は激渋だろう

ねぇ・・」と、うかない顔で番号順に検量を

受けます。
すぐに第1試合の結果が

集計されて成績ボード

に書き込まれ、私は167グラム。

結果5位で11ポイントゲット。

最高点は15点で3試合

合計45ポイントですが

予想では35ポイント程度は取らないと

ファイナルには進出出来ませんので最低でも

13ポイント以上を取らないとダメなのに

とても残念ですが、2回戦からの挽回次第では

35ポイントも夢では無い位置でも有り、

眠眠打破をグイッと呑んでドーピングして

休憩。

トップは佐川さんで川尻で連で良く釣られて

いたそうですし、健代さんも堅実に2位14

ポイントゲット。一方伊藤さんや山村さん、

は「いきなりやっちゃったぁ・・大ゴケだわ」と

早くも諦め顔。悲喜こもごもで談笑していたら

すぐにまた第2試合の集合がかかり

ました。

第2試合は9時半から11時半まで。

また本部前に番号順に並んで

談笑中。情報収集しつつ作戦を考えますが、

狙いは第一試合で佐川さんが飛びぬけて

釣られた川尻。
第2試合も遠投派の花田さんやダイワ

ファイナル優勝歴の持ち主のサイさん、

シマノファイナリストの伊藤さん・・と強豪揃い。
しかも第2試合が始まると強い向かい風が

吹き始め、波も沖からウネリを伴って

立ち始めました。こうなると

日本海では手前のビンが居なくなって逆に

良型が近くに寄って深い場所でアタックして

来る条件。

手前でのピンをちまちま拾う

釣りではダメですし、少しでも深い場所を

探しつつ溝に潜んでいる良型狙いで

一発を狙うしかありません。
私は今回も10番スタートでしたが、

ウッスラと払い出しの流れが見える

川尻あたりにクーラーを置いて

6色から4色あたりの深みを

探りました。しかし・・これが失敗で良型は

全く居らず、仕方なくピン狙いの仕掛けに

交換し、極細チロリを刺して仕掛けを止めつつ

待ち釣り。小型キスでもとアタリを

高感度天秤がとらえて

この波の中からでも伝えてくれ、

アタリが出たら追い食いする状況では無い

ので掛かったキスがバレるのを

嫌って即回収。

何とか3匹のピンを拾って終了。

しかし川尻よりも右側のエリアではOFMの

SURFかずさんが良型、

それも23センチ程度の太いキスが2色で

釣れたそうで、太いキスを2本提出して

ダントツの釣果。

聞くとウネリが強かったので、

仕掛けの中間に

仕掛けを落ち着かせるガン玉を打って

チロリを3センチ程と長く刺し、

じっと待って釣ったそうで、

見事に15ポイントゲット。

片や私は7位で8ポイントのみ。

合計19ポイントで

35ポイントは一回戦に増して遠のき、

3回戦は1位の15ポイントを取らないと

届かなくなりがっかり。

隣のBブロックでは山村さんや健代さん、

山本さんもボウズで脱落。

大波乱のセミとなりました。

その後昼食休憩となり、エサ用クーラーから

ブクブクで活かせておいた

極細チロリと新鮮なイシゴカイを補給。

暑い時期の2時間×3試合の大会では

エサの管理も大変ですが、

今日は涼しくてエサもピチピチで元気。

気を取り直して第3試合に望みます。
第3試合も花田さん、でこやんさん、

村山さんの地元勢、

それにサイさんやYOSYYさん、渡辺さん・・と

強豪揃いのブロックで、私は1番スタート

だったので、第2試合で良型が出ていた

エリア右端に向かって走りました。後からは

地元の村山さんが追いかけて来られましたが

何とか端に入り、並んで釣り開始。

しかし・・第2試合にも増してウネリが高くなり、

斜め前方から波が来るので

明確な払い出しの流れが無く、

私や村山さんが入った場所では

1色付近に左へ流れる強い流れが発生して

流れ藻を伴っており、その釣り辛い事・・。

そんな中、私より50メートる程度左の

でこやんさんはこんな条件下でぽつり・・

またぽつり・・と小型ながら釣られています。

焦りつつも遠投したり、隣に移動して3色以内

に投げて弱いながらも払い出しの流れの

中に仕掛けを流し込んで釣りましたが、

全く結果が出ません。遂に2時間経過し

終了となり、完全ボウズで終了。

後で聞くと「潮が横に流れて道糸に藻が絡む

のを承知で藻に仕掛けを絡ませたまま

払い出しの流れに仕掛けを流し込んで釣り

ました。こんな波の時は藻の中に隠れるように

キスが潜んでいますから、藻に仕掛けが

絡むのを逆手に取って釣りましたよ・・」と

教えてくれましたが、このあたりが

私なんぞとは発想が全く違い、

藻を嫌って右往左往していた私と違って

でこやんさんは藻が絡んだ仕掛けを

自然のままに流して釣られた・・。これには

参りました。今回の大会では波が次第に

強くなって海況も穏やかな第1試合から

第2試合以降は激変しましたが、状況に

柔軟に対応され、藻までも味方に付けて

釣るそのテクニックには本当に勉強させて

もらいました。
第3試合は何と私とサイさんだけが

エリアではボウズで

二人で顔を見合わせて笑うのみ。

隣のBブロックでもSURFかずさんが0匹で

ピンを1匹でも拾われていたらファイナルを

ゲット出来たのにとても残念な結果に。

「あ〜ぁ、頑張ったのになぁ・・」と

山本さんと市野さん、

サイさんと共に05ファイナルのメンバーで

記念撮影。

コケた仲間どうし、仲良く

笑うしかありませんでした。
でっ結果ファイナルをゲットされたのは

優勝の小町さん、準優勝佐川さん、

3位石田さん、4位西向さん、5位安藤さんの

5人で、おめでとうございました。

私は合計24.5点で目標の35点には

遠く及びませんでしたが、

強豪の皆さんの釣りを見て、

状況判断や対応の素早さ、あの高波の中から

キスを引っ張って来る技量など、とても

勉強になりました。
ファイナル進出の皆さんです。

弓ヶ浜での全国大会でも東日本勢に負けず

頑張って下さい。応援しています。
大会後は山本さんや渡辺さんと談笑し、

「また頑張ってここに来ましょう・・」と

エールを交わし、山本さんからは別れ際に

「山本天秤」の最新版も頂き、丁寧に

その効果や釣り方も教えて頂き

ありがとうございました。


結果表デス。41人の参加者で私は24位。猛者揃いの大会で、コテンパンにいわされましたが、

やはりセミはダメだったとしても大変勉強になる大会で、結果に関わらず、皆さんとの再会や交流、情報交換など、

大変有意義でした。またセミを目指して一から練習ですが、また何時かこのような素晴らしい大会に参加すべく、頑張りマス。

親しくして頂いた皆様、本当にありがとうございました。