2004年釣行記

1月3日 京都府久美浜町大向水道 
      新年初釣りは今年も鍋をつつきつつマッタリでしたが
      突然エボさんが良型イシガレイをブリ上げ皆で祝福!(^^)!の巻。

例年投げ北チームはお正月は2日位まで、各自実家で皆がベロンベロンに呑んだくれていますが、

3日位になると、「そろそろお酒でふやけた体を寒風で引き締めねば・・?」と誰かが言い出し、

「そろそろ初釣り行くで〜っ」と連絡を取り合うと皆がすぐに集まり、過去には小豆島や淡路、

鳥取などへプチ遠征しておりました。 しかし・・この時期はなかなか魚を釣るのが難しい時期で

瀬戸内のマコガレイは落ちてしまっていたり、日本海は高波で渡船が出なかったりと、

今まで初釣りでよい目をした事が無く、それならば・・と昨年などは手頃な宮津湾で鍋をしつつ

マッタリしていましたが例のケムシの猛攻に遭い、

「新年早々から今年もケムシと戯れるのだけは堪忍してくれ〜っ」と私も思っていましたし、

「今年こそはケムシが居なくてイシガレイが狙えそうな但馬海岸の竹野に行こう」と上ちゃんも言い出し、

その意見に誰も異存は無く、

3日の未だ真っ暗な早朝6時に私の会社に集合をかけ、

高知県の実家に帰省中のくにさわさんを除いて皆が集まりました。

上ちゃんと監督の幼馴染である奥村氏も加わり、私の車にギッシリと釣具や鍋、七輪を押し込み、

しとしと・・(;_:)と小雨が降る中、但馬海岸に向けて爆走します。

1時間半程で竹野のシーサイドホテル前の大波止に着き、勇んで波止の上によじ登り、

先ずは線香に着火・・・何で波止に出るなりいきなり線香なんぞを・・???と思われるでしょうが

この波止で昨年クラブの先輩の方が事故で亡くなり、それ以後

この波止から足が遠のいていましたが、もうすぐ一周忌・・・・上ちゃんが持って来てくれた線香で

お世話になった先輩にお香を焚き供え、今年の投げ北チームの無事故も祈りつつ、波止で一念・・。

それから波止に散らばり、全員が投げ込んでゆきます。 幸い風は後方から吹き、波は穏やかで

気持ち良く道糸が放たれ、はるかかなたに錘を投げ込み、新年の第一投。

しかし・・釣り始めた途端に雨が降り出し、寒風も次第に強くなって来る上に先日の雪解け水のせいか

全くアタリも出ず、タップリと房掛けにしたアオイソメがそのまま戻って来る状況で、

全然魚の気配を感じません。良く釣れる時には沖の波止方向から走る潮目も全く現れず、

背中から雨に打たれて皆がスブ濡れになり、「お正月から辛い釣りやのう・・」

「こんな修行のような事を新年からしたらいかんで・・風邪ひきそうやでっ(;_:)」と監督は

体を暖める為に波止を往復ランニング・・・(~o~)

「だいたい投げ北にこんな我慢の釣りは似合わんと思うのですが・・」とエボさんも言い出し、

その言葉で皆が「早く移動して屋根の下の釣り場に転進しよう・・」と投げ始めて2時間足らずで

「香住漁港の屋根の下に転進じゃあ・・」と急いで撤収です。

車でプチ移動し、すぐ近くのスーパーに逃げ込み、

鍋の食材を買い込んでいるとようやく冷え切った皆の顔色が元に戻り

お正月だから一寸豪勢に・・とカニやおつまみも大目に買い込み、

「さて何処に行って鍋するの??」と皆で相談。

当初は香住漁港の屋根の下と思っていましたが、波止から降りた時から雨も弱くなり、

「なめとんのかこの天気・・・撤収した途端に振り止んだがなっ」

と先日エボさんがイシガレイを釣り、上ちゃんが大チヌを釣った久美浜の大向水道が

よさげ・・・と地元に向かってUターン。

城崎の海岸を過ぎ、峠を越えるとすぐに久美浜湾が見え、大向の水道に到着です。

すると・・・点々と竿を出している釣り人の中に見掛けた顔が・・(~o~) 

何とKoalaさんが埋立地の付け根で竿を出されており、

「お久しぶりデス」「今年もどうぞヨロシク」と新年の挨拶。聞くと朝から頑張っておられたそうですが、

相変わらず「フグが多くて苦労してます・・・」と言っておられます。 「潮は2時頃変わるハズなので期待している

のですが・・」と一人粘っておられたようですが、「一緒に鍋してジックリとやりましょう・・」と仲間に入って頂き、

私達もKoalaさんの横に竿の放列を敷き、2回戦の開始です。

エサ取りを避けてユムシを放り込み、早速暖を取るべく七輪に炭を放り込み、着火したら

先日の釣行時に仕舞ったままの土鍋を海水で洗い、(^_^;)ダシ汁を煮立てます。

もう皆がこの投げ北鍋は手馴れたもので、先ずはカニをどんどん放り込み、白菜、キノコ、ブタ肉、

そして投げ北鍋の特徴?であるトンコツ仕立てのラーメンスープをタップリとブチ込み、グツグツと煮立てて

投げ北鍋の完成で〜す(*^_^*)

「お〜いっ煮えたでっ」と声を掛けたら皆がワッと集まり・・・・

先ずはカニにしゃぶり付き・・・・・「うんまいのぅ・・・冷え切った体が元に戻るわぁ・・冬はやっぱりこれが無いと

釣りにならんぞ・・」とようやく皆に活気が戻ります。

カニがあっと言う間に無くなったら、次は肉ダンゴやウドン、そして餅も七輪で焼いてからどんどん放り込み

皆で飢えた養殖イケスの中のフグのように・・ガツガツと食ってゆきます。

遠慮してたらすぐに食われてしまうので、皆ハフハフ言いながら

「暖まるのう・・・こんな無茶苦茶で何でも放り込む鍋は家でやったら嫁が怒るだろうけど、

海岸の寒い所でやるとほんまに旨いのう・・」と大笑いしつつ2時間近くもの鍋タイム・・・。

皆がこの鍋を楽しみに釣りに来ているようなもので、鍋でマッタリしてしまうとスッカリ釣りの事なんぞは

忘れてしまい、誰も放り込んだままの竿先を振り返る事無く、バカ騒ぎ。(^^)

この頃には日も射して来てくれ、皆が存分に食い、「早くキスの時期にならんかのぅ・・」と言いつつ

投げ釣り談義に花が咲きます。 っと・・・鍋も殆ど食い尽くした頃、突然に突風がこの水道を走り、

ガチャガチャ・・バタンッと全員の三脚やサーフイチローがぶっ倒されてしまい、仕方なく竿を元に戻しに

釣り座に戻ります。 私も絡まった道糸を解いて「さて・・また七輪の元に戻るか・・」と

歩き始めたら後方で大きな歓声がっ!!。

「うぉ〜っエボさんが大きいカレイ掛けたでっ」と監督とKoalaさんが騒いでます。

見るとカレイが締め込み・・・グイッと引き寄せると

最後の抵抗を見せましたが、護岸の高さは水面から50センチ程と低いので、

ズボッと抜き上げ、難なく取り込み成功!!。

それを見て、「いい型ですね〜っ」とKoalaさんもビックリ(@_@;)の

良型イシガレイがバタパタと波止で暴れています。

この狭い水道にもこんな良型が居るのだなあ・・と監督も感心しつつ「ようやったっ!!」「今年も全員ボウズと

半ば諦めていたけど、今年はええぞっ」

「完全全員ボウズと、一人だけにしても一枚上がったのとでは全員の士気に対する影響は大違いやぞっ。」

「新年からいいの釣れたねぇ・・」と皆が集まって来て祝福。

あの突風で竿が後方に倒れてこのイシガレイにアワセが入って釣れたようなものなのかも?ですが、

思わぬ良型にエボさんも興奮気味・・(~o~) 私がメジャーで計るとジャスト40cmの良型イシガレイで

未だパンパンに卵を持った抱卵魚で、イシガレイにしては栄養豊富な水道に住んでいるせいか、

肉厚プリプリの魚体でしたっ。「刺身・・・旨そう・・」と皆さんに羨ましがられ、エボさんもニコニコ顔(~o~)

「時合いかもっ?」とまた皆が七輪の傍から釣り座に戻ってマシンガンキャストを繰り広げ出しました。

しかし・・時合いが来ると思っていた午後2時を過ぎても潮の流れはトロく、夕方に近くになるにつれ、

ますます流れが弱まり、結局本日はこの一枚でおしまいっ。

しかし・・・先日の上ちゃんの大チヌやこのイシガレイなど、結構な大物がこの狭い水道を行き交っているようで、

これからも楽しみな釣り場で、夕日ヶ浦に行ってお昼まで粘ってダメならこちらにプチ移動してじっくりと夕方まで

やるのもよさげ・・。勿論外海が大荒れなら本当に穏やかな逃げ場ですし、潮の流れも複雑で、

車横付けで今後も楽しませてくれそうな釣り場です。

今日もフグのエサ取りが多くてアオイソメやマムシなどは1分も持ちませんが、このエサ取りがもう少し水温が下がって

居なくなったらもっとカレイが釣れる確率が高まりそうで、春までは何回か通う事になりそうです。

漁船の往来が激しいのとエサ取りでかなり忙しい釣り場ですが、奥には広大な久美浜湾が有り、その湾口がこの

大向の水道で外海と繋がっており、常に潮が早く、複雑に流れますので釣り場の形態はまるでミニ境水道(^^)。

冬場の貴重な逃げ場として今後もありがたい釣り場になってくれそうです。

と・・言う事で今年の初釣りは全員でこのイシガレイ一枚でしたが、寒い北近畿では

これから4月末まではこのような釣りが続きます。

雪解け水で水温がとても低い2〜4月はカレイも冬眠状態で

一日一枚釣れれば運が良かったとせねばならないような状況で、

何かのアタリですら、一日一回見れたら良いと思わねばならないような釣りが毎週続き、

「ボウズ5連荘だぞ〜」なんて事を気にしていたらカレイ釣りは出来ませんし

そんな事は笑って誤魔化す位の根性が必要ですな・・・(;_:)

それだけに釣れた時の感激はひとしおですが、暫くは七輪と土鍋が手放せない・・と言うより、

が無いと投げ北のメンバーは家のコタツから這い出て集まって来ず、

雪の舞う寒々とした海岸で独りカレイと対峙するなんて似合わない事をすると、皆から「ようやるの〜」と

ボロクソに言われるし、近年しておりませんなぁ・・。(^_^.) 

困った習慣?ですが、メンバーや時折釣り場でお会いする投げ釣り師の皆様と共に寒い海岸で笑って過ごせるのも

投げ北鍋の良い所で、春までは雪が鍋の中に降り続くような日でも、

通りすがりの人からの異様な視線も気にせずワイワイやっております。m(__)m